Microchip Technologyは、16ビットデジタルシグナルコントローラ(DSC)「dsPIC33EV」ファミリを発表した。

同ファミリは、5V動作によりノイズ耐性と堅牢性を高めており、電化製品や車載製品など、過酷環境で動作する製品への組み込みに理想的であるという。また、信頼性と安全性を高めるための誤り訂正コード(ECC)フラッシュを備えている他、安全性が重要なアプリケーション向けにバックアップシステムオシレータ、認証済みIEC-603730クラスBソフトウェア、CRC、デッドマンタイマ(DMT)、ウィンドウモード対応ウォッチドッグタイマを内蔵している。

他にも、最大6個の先進のモータ制御PWM、12ビットA/Dコンバータ(ADC)、オペアンプを内蔵し、モータ制御アプリケーションに理想的である。さらに、レベルセンシング、フローセンシングなど、5V車載センサへのつなぎ込みが容易で、高いノイズ耐性と信頼性を実現できる。そして、高性能を生かしてスマートセンサフィルタアルゴリズムの実行とCAN通信ソフトウェアの統合が可能である。加えて、堅牢さを必要とする車載タッチユーザーインタフェースにおいては、5V動作によってダイナミックレンジの拡大と、大きなスクリーンの駆動を実現している。この他、AEC-Q100グレード0認定済みで最大150での動作を保証しているため、エンジンルーム内でも信頼性の高い動作が可能である。また、先進の周辺モジュールとして車載通信用のCANおよびSENTモジュールを内蔵しているのに加え、70MIPSの性能とDSPアクセラレーションにより高速制御アルゴリズムを実行できる。

このような特徴から、乾燥機や冷蔵庫、食器洗浄機、換気扇、操作パネルなどの電化製品用途、電動工具やミシン、アクチュエータ、ビル管理、HVACシステムなどの産業用途、センサやユーザーインタフェース、燃料ポンプ、冷却ファン、ウォーターポンプなどの車載用途に幅広く応用できるとしている。

なお、パッケージは、28ピンSOIC、28ピンQFN、28ピンSPDIP、44ピンTQFP、44ピンQFN、64ピンTQFP、64ピンQFN。また、フラッシュメモリ容量は64~256KBで、CAN内蔵品と非内蔵品がある。