ニコンは10月22日、第8世代(基板サイズ:2500mm×2200mm)対応のFPD用露光装置「FX-86S2/SH2」2製品を発表した。

「FX-86S2/SH2」は、高精細パネルの生産に適した第6世代対応の露光装置「FX-67S」と、超大型パネルの生産に適した第10世代対応の露光装置「FX-101S」の技術を融合し、高精細大型パネル生産に最適な露光装置となっている。「FX-86S2」は、生産性の向上に注目し、既存の第8世代対応装置に比べて高タクトタイムを達成した。「FX-86SH2」には高解像機能も加えられている。

具体的には、さらなる高タクトタイムの実現のため、露光シーケンスを刷新。第10世代対応露光装置「FX-101S」の制御技術を採用することで、従来よりも高速かつ高精度な露光を実現した。また、「FX-86SH2」では、複数の投影レンズで構成されたマルチレンズシステムの高解像度化のために、投影レンズの新たな調整機構を採用、さらに「FX-67S」で実績のある独自の解像度向上技術を採用した照明系を搭載した。加えて、計測ポイントを最適化した新オートフォーカスシステムも搭載することで、2.2μm L/Sの高解像度を達成しながら、広い実用焦点深度も同時に確保した。

そして、両製品とも、干渉計による位置計測システムを新たに最適設計したことにより、計測安定性が向上し、±0.5μmの高精度アライメントを実現している。なお、スループットは、46型パネルの露光では毎時587枚と従来比で18%、55型パネルでは毎時378枚と従来比で14%向上させている。

第8世代対応FPD用露光装置「FX-86SH2」