宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月25日、新型基幹ロケットの開発および開発したロケットを用いた打上げ輸送サービス事業の実施を担う民間事業者(プライムコントラクタ)として、三菱重工業を選定したことを発表した。

新型基幹ロケットとは、現在の日本の基幹ロケットであるH-IIA、H-IIBロケットを刷新し、打上費用の半減や使いやすさの向上などを図ることで、2020年代以降の日本の宇宙輸送を担うとともに、高い国際競争力をもって衛星打上市場への本格参入を目指す次世代ロケット。

全シリーズにわたって中央の液体ロケットを共通仕様とし、製造や運用を効率化するほか、静止トランスファ軌道(GTO)への打ち上げにあたっては、固体ブースタを装着(装着本数を6本までの間で調整)することで、多様なニーズに柔軟に対応させることが可能になるという。

開発は、2014年度当初より三菱重工業を中心とする民間事業者と協力して着手する予定とのことで、構造系、電気系、推進系、衛星フェアリングなどの機体開発、1段および2段目のエンジン開発、固体ブースタ開発、射点/射場設備開発などが行われてる予定。

なお、試験機(初号機)の打ち上げは2020年度を予定しているという。

新型基幹ロケットの機体形態案 (C)JAXA