NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、同社のグローバル展開するクラウドサービスの主要基盤として、4月27日にシンガポールで4つ目となる「シンガポール セラングーン データセンター」を、4月26日にマレーシアで3つ目となる「マレーシア サイバージャヤ3 データセンター」の提供を開始したと発表した。

シンガポールのセラングーン データセンター

シンガポールとマレーシアは、地震、津波、台風などの自然災害の影響が極めて少ない地域特性から、アジア地域のシステムハブやディザスタリカバリ拠点として注目されているという。特にシンガポールは、香港とならぶアジア地域の経済活動の中核で多国籍企業が集中しており、なかでもIT企業や金融機関などが多く、24時間365日業務を継続するだけでなく、高スペックな通信インフラが求められているという。

同社では、このような高い要求水準と増加する需要に応えるべく、シンガポールではシンガポール証券取引所のデータセンターの近くに、マレーシアでは首都クアラルンプール郊外の総合開発地域マルチメディア・スーパーコリドーの中核都市サイバージャヤに、新たなデータセンターを建設した。

マレーシアのサイバージャヤ3 データセンター

シンガポールのセラングーン データセンターは、自社で設計し建設したデータセンター専用ビルで、電源設備などの各種設備を完全冗長化することにより停電などの障害発生に備える。より高度なセキュリティ運用など、顧客の要望に合わせたカスタマイズ提供も可能。また、今後提供予定の仮想ネットワークを活用した新たなクラウドサービスを利用することで、クラウドサービスのリソースを国内外のデータセンターをまたいで拡張したり、災害やパンデミック発生時にオンデマンドかつ容易に遠隔地へデータ移行させることが可能だという。

一方、マレーシアのサイバージャヤ3 データセンターは、総面積6万3,000平方メートルにわたる広大な敷地内に、顧客が利用可能なオフィスビルも併設しており、マレーシアの安価な電気料金からくる利用しやすいサービス料金から、ディザスタリカバリ拠点、オフショアサイトとしての利用に最適だという。