日本マイクロソフトは2月23日、ICTの活用促進による地域活性化を目的とした同社の取り組み「地域活性化協働プログラム」について山梨県と連携することを発表。同日付で山梨県と覚書を締結し、今後約1年間、医療や農業分野を中心としてICTに精通した人材を育成するための支援を無償にて提供する。

山梨県知事 横内正明氏

「地域活性化協働プログラム」は、日本マイクロソフトが2004年から展開している自治体向けの支援施策であり、すでに35以上の自治体との連携が実現している。

今回発表された山梨県との連携における特徴は、同プログラムに用意された7つのメニュー(「NPO基盤強化プログラム」「高齢者向けICT活用推進プログラム」「障碍者向け支援プログラム」「教育分野人材育成プログラム」「医療機関関係者支援プログラム」「農業従事者支援プログラム」「ITベンチャー支援プログラム」)のすべてが実施されることであり、日本マイクロソフトの樋口社長は「すべてのプログラムを実施した自治体はこれまでに例がなく、山梨県の意気込みに対して感銘を受けた」と語っている。また、今回の連携のきっかけが同社からの売り込みによるものではなく、「昨年の9月に山梨県側からお話をいただいた」という経緯を明らかにした。

日本マイクロソフト 代表執行役社長 樋口泰行氏

山梨県の横内知事は、「情報ハイウェイ推進などによって県内におけるICTの"インフラ"面での環境は整ってきているが、"利活用"や"ICTに精通した人材の育成"という点が課題となっていた」とし、そのようなタイミングで「企業市民活動に熱心で、かつ世界有数のIT企業から無償支援を受けることができるというのは意義があることである」と説明した。

山梨県が今回の取り組みで特に注力するのは医療分野(「医療機関関係者支援プログラム」)と農業分野(「農業従事者支援プログラム」)。とりわけ農業分野については、「山梨県で盛んな果樹産業は、もともとほかの農業に比べて利益率が高い。従来型の農業にとどめるのではなく、若い力やICTの活用などによって効率化を図れば、さらなる発展が可能」(山梨県企画県民部 情報政策課長・情報産業振興室長 寺本邦仁子氏)という考え方がその背景にある。

覚書が交わされた「地域活性化協働プログラム」の実施期間は「平成23年2月23日から平成24年3月31日」まで。具体的な数値目標などは設定されていないが、横内知事は「それぞれの分野においてICTに精通した人材をできるだけ多く育て、県内のIT活用水準が飛躍的に向上することを期待している」としている。

山梨県庁で開催された覚書調印式