【 財務省 】補正予算編成に向けて、財政への懸念払拭に躍起

政府はイラン情勢を受けた物価高対応として、3兆円規模の2026年度補正予算案を編成し、6月初旬にも国会に提出する方針を固めた。

 片山さつき財務相は5月26日の閣議後会見で、中東情勢の不安定化を踏まえ「国民の暮らしや経済活動に支障が生じないよう、適切に判断し必要に応じてタイムリーに対応することが重要」との考えを強調。26年度当初予算の予備費1兆円から5千億円強を充てて7─9月の電気・ガス料金を支援する方針も表明。「必要な施策を臨機応変に講じていく」と述べた。

 補正予算案の編成をめぐり、政府は財政運営に対する懸念を払拭するのに躍起だ。補正の追加歳出3兆円分の財源は赤字国債でまかなうものの、税外収入や税収増によって25年度国債発行では3兆円程度の発行が不要となる。このため、25年度から26年度にかけて国債発行の総額は増やさずに対応可能だと説明するが、政府・与党内には「国政選挙前でもないのに補正が必要なのか」(官邸筋)との声もある。

 高市早苗政権の「最大のアキレス腱は金融市場の動向」(経済官庁幹部)とされる。実際、中東情勢の混乱長期化もあり、5月には10年債利回りが一時2.80%と30年ぶりの高水準に達した。高市首相の消費税減税方針とあいまって、日本の財政運営への疑念から金利上昇を招けば国民生活への影響は大きく、政権批判の火種となりかねない。

 物価高の一因である円安についても、外国為替市場の円相場は1ドル=160円を伺う水準に戻りつつあり、補正予算の総額が3兆円規模では焼け石に水との指摘もある。

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