ファッション誌『Vogue』の表紙も飾る長身のカナダ人モデルLiskula Cohen氏が、同氏をブログ上で侮辱していた匿名ブロガーの個人情報を公開するよう運営会社に訴えた裁判で勝訴したことがわかった。8月19日(米国時間)になりTimes Onlineを含む複数のメディアが報じている。掲示板やブログでの匿名による名誉毀損事件は近年増えつつあるが、その解決例の1つとなる。

同事件は、「Skanks in NYC」のタイトルでGoogleのブログサービス「Blogger」上に開設していた匿名の個人ブログを発端とする。"Skank"とはスラングで「ふしだらな女」を意味しており、Timesによれば、この匿名ブロガーはモデルなどの有名人をたびたび取り上げ罵倒を繰り返していたという。その中の投稿の1つでCohen氏のことを「I would have to say the first-place award for ‘Skankiest in NYC’ would have to go to Liskula Gentile Cohen. ("NYCで最もSkankな人物"の最初の栄冠をLiskula Gentile Cohenに与えるべきと言わざるを得ない)」と罵倒している。こうした書き込みを受け、Cohen氏は今年1月に情報開示の裁判を起こしている。この匿名ブロガーはほかにもVogueのオーストラリア版表紙モデルについて「40かそこら」「最盛期は10年前」などと書き込みで罵倒していたようだ(ちなみに書き込み当時のモデルは36歳)。

同裁判を担当した裁判官のJoan Madden氏は代理人として出席した匿名ブロガー弁護人の「悪口や発散など個人の意見を伝えるモダンな場として考えている」という主張を退け、Cohen氏の訴えを認めている。担当弁護士のSteven Wagner氏は「Cohen氏はこの人物が特定されることを非常に楽しみにしており、皆がこの臆病者の正体を知りたがっていることだろう」とコメントしている。CNNによれば、Bloggerを運営するGoogleは裁判所の要請に対して、このブロガーの接続IPアドレスと登録メールアドレスの開示に応じている。Bloggerではメールアドレスの登録のみでブログを開設できるため、手持ちの開示可能な情報を提出するというスタンスのようだ。またGoogleではこうした被害に遭っている人に遺憾の意を示すとともに、個人のプライバシーに最大限配慮する形で裁判所の召喚命令に従って該当人物のみの情報提供に応じることを強調している。