Texas Instruments(TI)は10月30日、最高サンプリングレート250MSpsを実現した12ビットおよび14ビットA/Dコンバータ「ADS6149」「ADS61B49」「ADS6148」「ADS6129」「ADS61B29」「ADS6128」6製品を発表した。ADS6149/61B49/6148の3製品がテスタ・計測機器向け、ADS6129/61B29/6148/6128の4製品(6148が重複)がワイヤレス通信向けとなっている。

14ビットA/Dコンバータ「ADS6149」の製品イメージ

これらADS61xxファミリは、1dB~6dBの範囲でプログラマブルのゲインオプションにより、それぞれのアプリケーションに固有の要求条件に対応してSNR、SFDRおよび入力振幅を最適化することが可能。

61B49および61B29は、完全差動の入力バッファを内蔵しており、アナログフロントエンドの設計が簡素化される。この入力バッファは、入力周波数全域にわたり、一定の入力インピーダンスを提供することで、A/Dコンバータのトラックホールド回路からのキックバック電流を防止でき、信号の均一な直進性を確保することが可能となる。

また、6149は、14ビットA/Dコンバータで、61B49とともに250MSpsのサンプリングレートを実現でき、DC~250MHzの入力周波数範囲において70dBを超えるSNR、および80dBのSFDRを提供する。6149の消費電力は、250MSps動作時で687mWだが、ダイナミック・パワー・スケーリングにより150MSpsでは490mWまで低減することが可能である。

すでに6149、6129の2製品が量産出荷を開始、他の製品も2008年末までに量産出荷を開始する予定。価格は1,000個受注時で45.00ドルからとなっている。

製品名 サンプリングレート(MSPS) 分解能(ビット) 消費電力(mW) 単価(1,000個受注時)
ADS6149 250 14 687 96.50ドル
ADS61B49 250 14 790 99.95ドル
ADS6148 210 14 628 82.50ドル
ADS6129 250 12 687 59.00ドル
ADS61B29 250 12 790 62.45ドル
ADS6128 210 12 628 45.00ドル