総務省は10日、国際電気通信連合(International Telecommunication Union、以下「ITU」)で検討が進んでいるIPTVの世界標準化の動きに対応していくため、「IPTV特別委員会」を発足させた。これまで情報通信審議会の作業部会(WG)として開催していたIPTV合同WGを特別委員会に格上げ、IPTVの世界標準化の動きに日本として積極的に関わっていく態勢を整える。

総務省で10日開かれた、「IPTV特別委員会」の第1回会合

IPTV(Internet Protocol Television)は、主にブロードバンド回線を利用して、専用のIP網により映像や音声を配信するサービスだが、さまざまな初期段階のIPTV方式が乱立しているのが現状で、普及の上でのネックとなっている。

ITUでは、こうした状況を改善し、市販されたIPTVの受像機をネットワークに接続すればすぐに利用できるようにするためのIPTV方式の世界標準化を目指しており、2006年7月から、ITUの電気通信標準化部門(Telecommunication Standardization Sector、ITU-T)に専門家の意見交換の場であるFG-IPTV(Focus Group IPTV)を設置、2007年12月までに20の技術文書を勧告した。

総務省でもFG-IPTVに対応する形で情報通信審議会ITU-T部会の下にIPTV合同WGを置いて対応してきたが、ITUがFG-IPTVを格上げしたIPTV標準化のための勧告を行う組織である「IPTV-GSI(Global Standards Initiative)」を今年1月に設置したのに合わせ、合同WGを格上げしたIPTV特別委員会を今回発足させた。

特別委員会の第1回会合では、大手家電メーカーや大手通信キャリアの多くがメンバーとして参加。同委員会の主査となった東京理科大学教授の伊東晋氏は冒頭のあいさつで、「いよいよこれからIPTV-GSIで世界標準化の議論が本格化する。国内でも審議態勢を強化する必要がある」とし、同委員会の意義を強調した。

その後、今年1月に韓国のソウルで開かれたIPTV-GSIの第1回会合の概要や、4月30日~5月7日にスイスのジュネーブで開かれるIPTV-GSI第2回会合への技術分野別対処方針、各企業・団体から同会合へ提出する文書などについての説明が行われた。

第1回会合の報告では、IPTV-GSIの前に開かれていたFG-IPTVと同様、CJKと呼ばれる中国(China)、日本(Japan)、韓国(korea)からの参加者が多い傾向にあることなどが報告された。

同委員会では今後も、IPTV-GSI会合の開催前の対処方針や開催後の結果に関する検討を行い、IPTVの世界標準化に向けて政府として積極的対応を行っていくとしている。