NECはNGN(次世代ネットワーク)を利用した「IPTV(Internet Protocol TeleVision)事業」に本格参入すると発表した。IPTVは、IPネットワークを使って、テレビや映画などの映像コンテンツを配信するサービス。NECでは、2010年度に500億円の売り上げを目指している。

同社では、通信事業者向けにEnd-to-EndのIPTVソリューションや映像配信システムを提供。また、海外にも事業進出するとしている。 具体的には次のような事業に取り組む。

  • ネットワーク基盤から配信サーバ/宅内端末まで、フルライン/フルレイヤのNEC製品群を用いたEnd-to- EndのIPTVソリューションを提供

  • IPTVソリューションの中核システムである映像配信システム(VoDサーバ)「NC7500-VD」を4月に発売

  • 香港、タイのIPTV商用サービスで実績のあるCASCADE社製ミドルウェア「QualiTVision」を導入し、タイムシフト、ネットワークPVR、双方向サービスなどの映像ソリューションを実現。また、CASCADE社のNetwork Equipment PartnerとしてVoDサーバをはじめとした関連機器を提供。これらにより、海外の通信事業者にもIPTV事業を展開

VoDサーバ「NC7500-VD」利用した接続構成図

同社ではIPTV事業に進出する背景として、「ITU-Tによる国際標準化作業が進展するのに伴い、IPTVは新たな映像配信サービスとして世界的に注目されており、国内では地上波デジタル放送の難視聴対策として期待されている。また開発途上国ではブロードバンド化のキラーアプリケーションとして、先進国ではペイテレビに対抗する通信事業者の顧客獲得手段として、新規需要が見込まれる」としている。