Java Community ProcessのJSR 203 Expert Groupは4月12日から5月27日(米国時間)にかけて「JSR 203: More New I/O APIs for the Java Platform ("NIO.2")」のEarly Draft Reviewを実施している。同APIは「JSR 51: New I/O APIs for the Java Platform」の次期バージョンにあたり、新しいIO APIや改善されたAPIを規定することを目的としている。

JSR 203において予定している主な機能は次のとおり。

  • ファイル属性へのアクセス機能、変更通知機能、ファイルシステム特有のAPIに対するエスケープ機能などを備え、プラガブルファイルシステム実装に対するサービスプロバイダーインタフェースを提供する新しいファイルシステムインタフェースの実現
  • ソケットとファイルにおいて非同期入出力操作を実現するためのAPIの提供(ただしpollや非ブロックといった方法ではない非同期操作が対象)
  • バインド、オプション設定、マルチキャストダイアグラムなど、JSR 51において規定されているソケットチャンネル機能で実現されなかった機能を完成させる

JSR 203は次期Java SEとなるJava SE 7(開発コード名、Dolphin)での取り込みが予定されている。もともとはJava SE 6での対応が期待されていたが、実現できなかったという背景がある。今後の取り組みが期待される。