中小企業診断士資格は、日本経済新聞の記事によると、ビジネスマンを対象にした「新たに取得したい資格」の調査で第1位に輝くほど、今注目を浴びている資格です。
経営知識を全体的に学べることから人気が高まっており、この記事を読んでいる方の中にも、中小企業診断士の資格取得を目指す方もいるでしょう。
- 中小企業診断士の難易度はどれくらい?
- 他の資格と比べるとどれくらい難しい?
このような疑問を持つ方も多いため、この記事では合格率から見える難易度や、他の国家資格と比較した難易度など、中小企業診断士の難易度に注目して紹介します。
→【中小企業診断士】おすすめの通信講座ランキング5選の記事はこちら
中小企業診断士はどんな資格?
中小企業診断士資格とは、経営コンサルティングに関する国家資格です。
中小企業診断協会によれば、中小企業診断士の業務や必要なスキルは以下のものが挙げられます。
「中小企業診断士は、まず企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。このため、中小企業診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業への施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できるような知識や能力が求められています。」
経営コンサルタントといえば、助言や指導をするだけというイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、中小企業診断協会がいうように、中小企業診断士にはより具体的な支援を行うことが求められています。
さらに、その専門的な知識を活用するだけでなく、クライアントである企業と、行政や金融機関等とのコーディネーターとしての役割も大切な業務です。
ちなみに、企業経営に必要な経営資源における三大要素として、「ヒト・モノ・カネ」が挙げられます。
このうち、「ヒト」に関する専門家が社会保険労務士で、「カネ」に関する専門家が税理士や会計士であり、中小企業診断士は経営に関する専門家です。
つまり、「ヒト・モノ・カネ」全てにおける専門家ということになります。
とはいえ、ヒトに関する知識では社会保険労務士の方が長けていますし、カネに関する知識では税理士や会計士の方がより専門性の高い資格です。
そういった意味では、中小企業診断士は幅広い知識を網羅したゼネラリストとしての資格と言えるでしょう。
中小企業診断士試験の合格率は?
中小企業診断士試験の難易度を知るにはまず、合格率を知る必要があります。
年度 | 合格率 |
2014年度 | 5.6% |
2015年度 | 5.0% |
2016年度 | 3.4% |
2017年度 | 4.2% |
2018年度 | 4.4% |
2019年度 | 5.5% |
2020年度 | 7.8% |
2021年度 | 6.7% |
2022年度 | 5.5% |
2023年度 | 5.6% |
中小企業診断士の試験全体の合格率は約4〜5%です。
直近7年で最高合格率である2021年度7.8%と、最低合格率である2016年度3.4%との差はたった4.4%しかありません。
しかし、試験全体の合格率では詳細がわかりにくいため、一次試験と二次試験の二つに分けて中小企業診断士試験の難易度を解説します。
一次試験合格率からみる難易度
年度 | 合格率 |
2014年度 | 23.2% |
2015年度 | 26.0% |
2016年度 | 17.7% |
2017年度 | 21.7% |
2018年度 | 23.5% |
2019年度 | 30.2% |
2020年度 | 42.5% |
2021年度 | 36.4% |
2022年度 | 28.9% |
2023年度 | 29.6% |
中小企業診断士協会が発表した資料によれば、2020年度は合格率42.5%と一次試験合格水準が高い年度となりました。
しかし、2016年度は17.7%、2017年度は21.7%、2018年度は23.5%と20%前後を推移しており、さほど合格率が高くありません。
つまり、一次試験の合格率は上昇傾向にあることがわかります。
その理由として考えられるのが以下の二つです。
- 中小企業診断士の数を増やしたいという意図がある。
- 一次試験は間違った勉強法でなければ努力で合格できる。
まず中小企業診断士の数を増やしたいという意図の背景には、地方の中小企業診断士が不足していることで公的支援が滞っているという問題が挙げられます。
中小企業診断士試験の受験生は大都市圏の民間企業勤務者が多く、大抵は中小企業診断士の資格取得後、そのまま民間企業への勤務を続けるため、地方の中小企業診断士が増えないという問題が起きているようです。
そのため、中小企業診断士の難易度を下げることで中小企業診断士の増加を図っています。
また、そもそも士業の資格学習は勉強法がある程度確立されており、セオリー通りに勉強して努力すれば合格できる試験です。
中小企業診断士資格試験の一次試験も例外ではなく、テキストか通信講座を利用して学習すれば合格できるでしょう。
とはいえ、一次試験合格率だけを見ると5人に1人しか合格しない難易度の高い試験です。
そこで、年代別と勤務先別における合格率を知ることで、中小企業診断士試験における自分の立ち位置のイメージが持てるでしょう。
一次試験年代別合格率
年代 | 合格率 |
20歳未満 | 12.1% |
20〜29歳未満 | 21.3% |
30〜39歳未満 | 22.7% |
40〜49歳未満 | 20.8% |
50〜59歳未満 | 20.7% |
60〜69歳未満 | 19.7% |
70歳以上 | 12.1% |
統計資料によれば、社会人経験が豊富な30〜50代の合格率が高い傾向にあるようです。
つまり、働きながらでも資格取得のために勉強ができると言えます。
働いていることを理由に合格できないという言い訳は通用しないため、仕事をしているからと受験を諦めてしまうのはもったいありません。
それに、社会人の知識と経験が有利に働くこともあります。
具体的には経営や財務・会計、経済政策などについての知識や経験があれば、試験に活かせるでしょう。
- 30代〜50代の働く社会人が有利
- 経営や財務・会計、経済政策について知識・経験があれば有利
一次試験勤務先別合格率
職業 | 合格率 |
独立行政法人・公益法人等勤務 | 23.5% |
政府系金融機関勤務 | 25.5% |
公務員 | 25.7% |
政府系以外の金融機関勤務 | 23.0% |
税理士・公認会計士等自営業 | 27.3% |
民間企業勤務 | 21.7% |
経営コンサルタント事業所等勤務 | 18.2% |
その他(無職を含む) | 17.1% |
中小企業支援機関 | 16.9% |
経営コンサルタント自営業 | 17.4% |
研究・教育 | 18.7% |
それ以外の自営業 | 16.6% |
学生 | 16.6% |
税理士・公認会計士等自営業の合格率が27.3%と最も高く、その次が公務員の25.7%です。
受験者の大半を占める民間企業勤務の方も21.7%と、比較的高い数値を推移しています。
逆に、中小企業支援機関や経営コンサルタント自営業の合格率は約20%と低い水準です。
ここから、中小企業診断士の重要科目である財務・会計に強い税理士や公認会計士、金融機関勤務者は一次試験に有利であるということが分かります。
- 財務・会計が重要科目となる
- 税理士や公認会計士、金融機関勤務者が有利
二次試験合格率からみる難易度
年度 | 合格率 |
2014年度 | 24.3% |
2015年度 | 19.1% |
2016年度 | 19.2% |
2017年度 | 19.4% |
2018年度 | 18.8% |
2019年度 | 18.3% |
2020年度 | 18.4% |
2021年度 | 18.3% |
2022年度 | 18.7% |
2023年度 | 18.9% |
2023年度の二次試験は受験者が8,241人に対し、合格者数が1,555人でした。
中小企業診断協会が発表した資料をみると、例年約20%の合格率で推移していることがわかります。
合格率が例年20%前後を推移しているのは、中小企業診断士二次試験後の実務補習の受け入れ定員が1,000人前後であることも理由です。
また、中小企業診断士の二次試験では、仕事の経験などが解答で求められているわけではなく、与えられた情報から正しい解答を導けるかの論理的思考能力が試されているといえます。
これについては、年代別や勤務先別の合格率を見た方がわかりやすいでしょう。
二次試験年代別合格率
年代 | 合格率 |
20歳未満 | 9.1% |
20〜29歳未満 | 22.5% |
30〜39歳未満 | 22.0% |
40〜49歳未満 | 18.2% |
50〜59歳未満 | 13.9% |
60〜69歳未満 | 8.9% |
70歳以上 | 4.9% |
二次試験の年代別合格率も一次試験と同じように30〜50代が高いと予想する方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際は2014年度から2020年度までの7年間の年代別合格率を見てみると、2018年度以外は20代の合格率が一番高くなっています。
そしてほぼ毎年、年代が上がるにつれて合格率は低下しているのが特徴です。
ここに中小企業診断士二次試験の難しさが表れているのですが、中小企業診断士の二次試験では、仕事の経験などから答えを導き出すよりも、与えられた情報から正しい解答を導けるかの論理的思考能力が試されています。
また、単純な暗記で対応できる試験でもなく、企業の事例に合わせた柔軟な解答が求められるため、ビジネスの経験が豊富でも、固定観念や自分の経験に囚われると対応が難しい試験です。
このことから、まだビジネス経験の少ない20代が、自然と合格しやすい傾向にあるといえるでしょう。
- 20代の方が合格しやすい
- 固定概念に囚われず、柔軟に対応することが重要
二次試験勤務先別合格率
職業 | 合格率 |
政府系金融機関勤務 | 21.6% |
経営コンサルタント事務所勤務 | 29.4% |
政府系以外の金融機関勤務 | 14.6% |
学生 | 18.8% |
民間企業勤務 | 19.0% |
それ以外の自営業 | 15.4% |
税理士・公認会計士自営業 | 17.0% |
公務員 | 16.2% |
経営コンサルタント自営業 | 23.9% |
独立行政法人・公益法人等勤務 | 10.5% |
その他 | 12.8% |
中小企業支援機関 | 13.6% |
研究・教育 | 17.1% |
二次試験も勤務先別の合格率が公表されており、金融機関勤務はやはり有利であることがわかりますが、一次試験とは違って、経営コンサルタント事務所勤務も合格率が高い傾向にあります。
二次試験も一次試験同様、財務・会計はとても重要な科目です。
いくら二次試験がビジネスの経験よりも論理的思考で答えを導き出すことが重要な試験であったとしても、金融機関や税理士など財務・会計を普段から取り扱う職業の合格率はやはり高い傾向にあります。
とはいえ、金融機関や経営コンサルタント事務所に勤務していることが重要というわけではありません。
中小企業診断士の資格試験は財務・会計を得意科目とすることが合格の鍵となります。
- 金融機関や経営コンサルタント事務所勤務が有利
- 財務・会計を得意科目とすることが必勝法となる
中小企業診断士科目別の難易度
中小企業診断士試験全体の合格率と年代別・職業別の合格率について説明しました。
しかし、年代別や職業別の合格率などはあくまで他人の結果であり、合格できるかどうかは受験する自分次第です。
受験者自身が試験内容に対応することが重要であり、年代別や職業別の合格率など関係ありません。
では実際、どんな試験内容でどれほどの難易度であるのかを一次試験と二次試験を科目別にそれぞれ説明します。
一次試験科目別難易度
科目/年度 | 2020年度 | 2019年度 | 2018年度 | 2017年度 | 平均 |
経済学・経済政策 | 23.5% | 25.8% | 26.4% | 23.4% | 24.8% |
財務・会計 | 10.8% | 16.3% | 25.7% | 21.6% | 18.6% |
企業経営理論 | 19.4% | 10.8% | 7.1% | 9.0% | 11.6% |
運営管理 | 9.4% | 22.8% | 25.8% | 3.1% | 15.2% |
経営法務 | 12.0% | 10.1% | 5.1% | 8.4% | 8.9% |
経営情報システム | 28.7% | 26.6% | 22.9% | 26.6% | 26.2% |
中小企業経営・政策 | 16.4% | 5.8% | 23.0% | 5.6% | 12.7% |
統計資料によると、「経済学・経営政策」が安定した合格率を維持しています。
その一方で、「運営管理」など科目によっては合格率に振り幅があり、年度によってばらつきがあるのが特徴です。
平均合格率だけで見ると、難易度の高い科目は以下のランキングになります。
- 経営法務
- 企業経営理論
- 中小企業経営・政策
- 運営管理
一次試験7科目のうち、10%未満を推移したのは「経営法務」のみであることから、昨今においては最も難易度の高い科目と言えるでしょう。
これは法律に関わる職業の受験生が少ないというのが一つの要因です。
例年「民間企業勤務」の受験者が最も多く、全体の受験者のうち約60%前後を占めています。
しかし、民間企業に勤務している受験者のうち法務部などの専門部署に勤務している方はそれほど多くないでしょう。
さらに、その出題内容についても、「事業開始・会社設立及び倒産等に関する知識」「取引関係に関する法務知識」「知的財産権に関する知識」「資本市場へのアクセスと手続」「企業活動に関する法律知識」など、起業から倒産までの法的知識が範囲となっており、実践的知識が広く求められます。
このことから、多くの受験者にとって難易度の高い科目となったのでしょう。
とはいえ、2020年度は「運営管理」、2019年度は「中小企業経営・政策」の合格率が最も低く、一方で両年度とも「経営情報システム」の合格率が高いという結果になっており、難易度の傾向は年度によって大きく異なります。
前述した通り、ここ数年「経営法務」は難しい傾向にあるものの、2013年度の合格率は21.1%です。
また、逆に「経済学・経済政策」は、2013年度の2.5%という極めて低い合格率となった年度もありました。
全体の合格率が約20%なのに対して、科目別の難易度が毎年大きく違うのは、科目合格制度によって、前年度の各科目合格者数などを考慮に入れながら試験運営をしている中小企業診断士協会が問題を作成しているからと考えられます。
つまり、合格率だけでは科目別難易度を判断する材料として不十分だと言えるでしょう。
二次試験科目別難易度
二次試験は科目合格制度がないため、合格率はおろか解答の公表すらありません。
このことから明確に科目別の難易度を測ることはできないものの、一般的な目安として解説します。
科目 | 勉強時間 | 難易度 |
事例1:組織・人事 | 50〜100時間 | ★★★★ |
事例2:マーケティング | 50〜100時間 | ★★ |
事例3:生産・管理 | 50〜100時間 | ★★★ |
事例4:財務・会計 | 150〜200時間 | ★★★★★ |
まず、大前提として二次試験は暗記すれば合格できる試験ではありません。
与えられた情報から正しい解答を導けるかの論理的思考能力が試されており、企業事例のケースに合わせた柔軟な解答が求められます。
企業価値や経営分析など、財務・会計系の知識を問われる事例4:財務会計と、抽象的な問題文の構成となっており、何を書いてよいのか悩みやすい事例1:組織・人事は難易度の高い試験です。
事例1〜3までは合格点が取れていても、事例4だけで不合格になるといったことも珍しくありません。
ただ、二次試験は相対試験であり、難易度に関係なく上位20%に入らなければならないのが注意点です。
つまり、いかに失点を最小限に抑えるかが合格の重要ポイントとなります。
中小企業診断士資格が難関資格と言われる理由
例年の合格率が安定しているとは言え、難関資格と言われるだけあって約4〜5%はやはり低い印象です。
では、なぜ中小企業診断士資格が難関資格だと言われているのでしょうか。
その理由は合格の評価基準にあります。
以下が、一次試験と二次試験の合格評価基準です。
試験別 | 合格の評価基準 |
一次試験 | 絶対評価 |
二次試験 | 相対評価 |
見ての通り、一次試験と二次試験は評価基準が異なります。
一次試験の合格基準は、7科目の合計点が420点以上であり、かつ40点未満の科目が1科目も無いことです。
一次試験は科目合格の制度があり、上記の合格基準を満たしていなくても、60点以上取れた科目については最大3年間合格を持ち越せます。
3年以内に7科目全てに合格できると、その年と翌年の2回、2次試験を受験可能です。
つまり、科目合格制度があったり、得意科目が苦手科目の低得点を補えたりと、一次試験は努力すれば比較的誰でも合格できる試験といえます。
しかし、二次試験難関資格といわれる所以であり、二次試験では4科目の合計点が240点以上、かつ40点未満の科目が1科目も無いことが合格基準です。
さらに、実質的な合格基準は受験者の中で成績上位20%程度と言われています。
試験合格後に行われる実務補習の受け入れ先に人数制限があることから、合格者の数も制限されているのが理由です。
つまり、試験の難易度はその年の受験生のレベルによって上下してしまうことになります。
中小企業診断士と比較した場合の難易度
中小企業診断士資格同様、難関資格と呼ばれている資格は他にもたくさん存在します。
では、それらと比較して、中小企業診断士の難易度は一体どれくらいなのか疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで、中小企業診断士資格に似ている法律系やファイナンス系資格を中心に比較してみました。
資格名 | 勉強時間 | 合格率 | 難易度 |
司法試験 | 8,000時間 | 約30% | ★★★★★ |
税理士 | 4,000時間 | 約20%前後 | ★★★★ |
司法書士 | 3,000時間 | 約3~4% | ★★★ |
社会保険労務士 | 800~1,000時間 | 約6% | ★★ |
中小企業診断士 | 1,000時間 | 約4~5% | ★★ |
行政書士 | 600時間 | 約10%前後 | ★★ |
宅地建物取引士 | 300~400時間 | 約15~18% | ★ |
司法試験は言うまでもなく、医師国家試験と並ぶ国家最高峰の超難関資格です。
中小企業診断士の資格は司法試験ほど難関ではありません。
司法試験はある意味無情な試験ですが、中小企業診断士はしっかり学習すれば誰でも合格する可能性がある試験です。
司法試験とは次元が違うため、比較するまでもありません。
それでは、中小企業診断士資格に近しい資格と比較していきます。
【社労士VS中小企業診断士】どっちが難しい?
社会保険労務士 | 中小企業診断士 |
暗記学習 | 暗記学習 論理的思考学習 |
社会保険労務士試験は労働系の法律が問われる試験であるため暗記学習です。
中小企業診断士の一次試験は暗記学習であり、二次試験は論理的思考学習がメインとなります。
社労士と中小企業診断士の難易度や勉強時間自体は同程度です。
暗記が得意なら社労士試験の方が向いているでしょう。
一方、筋道を立てて考える論理的思考力に自信があるなら中小企業診断士が向いています。
【行政書士VS中小企業診断士】どっちが難しい?
行政書士 | 中小企業診断士 |
暗記学習 | 暗記学習 論理的思考学習 |
行政書士資格は、弁護士や司法書士などのように法律を扱う国家資格で、国民と行政をつなぐ「身近な街の法律家」として活躍できる資格です。
行政書士と中小企業診断士の難易度と勉強時間は、ともに中小企業診断士が上回ります。
社労士と中小企業診断士同様、暗記が得意なら行政書士の方が向いており、筋道を立てて考える論理的思考力に自信があるなら中小企業診断士が向いているでしょう。
【宅建士VS中小企業診断士】どっちが難しい?
宅地建物取引士 | 中小企業診断士 |
暗記学習 (全4科目) |
暗記学習 論理的思考学習 (全11科目) |
まず、中小企業診断士試験は宅建士試験の約2倍以上も勉強時間が必要です。
科目数も倍以上で、合格率に関しては約3倍ほど中小企業診断士の方が低くなっています。
また、宅建士は不動産に関する知識に限定されているのに対して、中小企業診断士は経営コンサルタントとして幅広い知識が求められ、試験範囲自体も中小企業診断士試験の方が多岐にわたります。
このことから、中小企業診断士資格の方がハイレベルと言えるでしょう。
【税理士VS中小企業診断士】どっちが難しい?
そもそも税理士資格は5科目全て合格できたとしても5年かかると言われています。
免除制度を利用すればもう少し短期間で取得できるかもしれないものの、税理士試験の受験生は、仕事を辞めて専念する方も多く競争の激しい資格です。
それに比べれば、仕事を続けながら資格取得を目指せる中小企業診断士資格は易しいと言えるでしょう。
税理士は税に関連する知識に限定されるのに対し、中小企業診断士は経営コンサルタントとして幅広い知識が求められます。
一見、試験科目数は中小企業診断士の方が多いように感じますが、試験範囲や学習知識の深さ、暗記量などを見ると税理士の方が圧倒的にハイレベルです。
中小企業診断士を受講する際はスタディングがおすすめ
通信講座名/料金 |
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テキスト |
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eラーニング |
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サポート体制 |
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合格率/実績(令和4年度) |
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スタディング・中小企業診断士では、すべてのカリキュラムをオンラインで受講可能です。
スキマ時間を活用して学習すれば、忙しい方でも無理なく継続できるでしょう。
スタンダードコースとコンプリートコースが用意されており、自分に合った講座を選べるのが魅力です。
また、短期間で国家資格に合格した方々の勉強法を徹底的に研究しているのもポイント。
サポート体制やテキスト内容も充実しているので、初学者でも安心して中小企業診断士の知識を身につけられるでしょう。
中小企業診断士の難易度:まとめ
- 一次試験は30代~50代で財務・会計を扱う職業の方が有利
- 二次試験は20代の財務・会計を扱う職業の方が有利
中小企業診断士試験の合格率から見る難易度を解説しました。
合格率が約4~5%と予想以上に低くて、怖くなってしまった方や諦めようかと感じた方もいるかもしれませんが、合格率が低いからといって試験自体が決して難しい訳ではありません。
一次試験には、記念受験や受動的に受験するといった方が一定数存在するため、一次試験合格率は約20%であるものの、「資格取得を真剣に目指して受験した方」の合格率はもっと高いと推測されます。
二次試験に関しては、一次試験で篩にかけられている分、資格取得を真剣に本気で狙っている方ばかりの中で上位20%に入らないといけないため、おそらく受験者が想像する以上に厳しい試験です。
しかし、基本的な問題で失点を防げれば十分合格できます。
合格率や試験内容に臆することなく、通信講座等合格支援の媒体はたくさんあるため、そういったものも活用して、中小企業診断士資格試験合格を根気よく目指してみて下さい。
中小企業診断士を通信講座で目指すなら、当サイトではスタディングをおすすめしています。
→【中小企業診断士】おすすめの通信講座ランキング5選の記事はこちら
詳しくはこちらの記事で解説をいたしますが、中小企業診断士は難易度が高く、合格率がかなり低い国家資格です。
中小企業診断士の試験対策には、通信講座の利用もおすすめです。