ジャガー・ランドローバー・ジャパンは2月20日、コンパクト・パフォーマンス SUV「E-PACE」を、全国の正規販売ディーラーネットワークにて受注を開始し、同日、都内にてメディア向け発表会を開催した。

「E-PACE」は、ピュア・スポーツカー「F-TYPE」からインスピレーションを得たエクステリア・デザインとパフォーマンスに、広々とした室内空間、コネクティビティを兼ね備え、スポーツカーのようなドライビング・パフォーマンスと実用性を融合させた車だ。ジャガーが史上最速ペースで世界販売台数を伸ばしている「F-PACE」につづき、新たに導入する5人乗りのSUVで、ブランドのさらなる拡大を目指す。

  • 今回発表された、コンパクト・パフォーマンス SUVの「E-PACE FIRST EDITION」。リアウィンドウ上のスポイラーと一体化したダイナミックなルーフラインは、「E-PACE」ならではのクーペスタイルを表現しており、サイドにプレスラインを入れることで、引き締まったボディに仕上げている

同車のエンジン・ラインアップは、設計から生産までジャガーが手掛けており、軽量設計とスムーズで高効率のパフォーマンスを生み出す、2種類のINGENIUMガソリン・エンジン(最高出力183kW/180PS)を用意。また、同社としては初めての、9速オートマチック・トランスミッションが組み合わされていることも特徴だ。

  • 「E-PACE」用の2種類のエンジン

  • ジャガー初の9速ATが搭載されている

また、前輪と後輪のトルク配分を制御するAWD(all wheel drive)システムが全グレードに搭載されており、足回りには強化されたマクファーソンストラット式のフロント・サスペンションと「F-PACE」譲りのインテグラルリンク式リア・サスペンションを採用することで、ジャガーならではのダイナミックでスポーティなハンドリングを実現するという。

さらに、最高出力221kW/300PSの「INGENIUM ガソリン・エンジン」搭載モデルには、コーナーリング性能の向上に主眼をおいた「アクティブ・ドライブライン」を標準装備。パワー伝達ユニット(PTU)を組み込むことで、前輪と後輪でのトルクの配分が可能となり、通常走行時にはトルクを前輪と後輪に50% ずつ、安定した路面ではトルクを前輪に100% 割り当てることで、燃料消費を抑えることができる。

  • PTUに組み込まれたセレクター・ハブによって、後輪へと切れ目なく駆動力を連結したり、切り離すことができる。これによって、状況に合わせてタイヤにかかるトルクを変化させることで、燃料消費を抑えることができる

加えて、前輪がスリップするなどのAWDが必要な条件では、0.3秒以内に後輪へトルクを伝達し、グリップレベルに応じて、トルクを後輪に100% まで配分することが可能で、これによりスムーズで安定した走行を実現する。

また、タッチスクリーンのインフォテインメント・システム「InControl Touch Pro」では、通信機能を導入し、コネクティビティ機能を強化。スマートフォンを用いることで、遠隔からエンジンやエアコンを操作することが可能だ。

さらに、周囲の状況をモニターし、状況に応じてライトの点灯・消灯が可能なマトリックスLEDヘッドライトや、速度、ギアポジションナビゲーションの指示などの主要データをフロントガラス状にカラーで投影する第2世代のHUD(Head Up Display)などのシステムなどもオプションで用意されている。

  • 公開された「E-PACE FIRST EDITION」

なお価格は、「E-PACE」が451万円~、重量や出力数、燃費などが異なる「E-PACE R-DYNAMIC」が504万円~、2018年モデルのみの展開となる「E-PACE FIRST EDITION」が738万円~となっている。

  • ジャガー・ランドローバー・ジャパンの若林敬一氏(マーケティング・広報部・ディレクター)と、マグナス・ハンソン代表取締役社長