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    2017年、カルフォルニア州クパチーノに建設されたApple新社屋内のSteve Jobs Theater

2017年(昨年)は初代iPhoneの登場から10周年の年でした。2017年はこれから「iPhone X」が登場した年として記憶されるかもしれません。でも、Appleの2017年は、それだけではありません。Apple Parkへの移転を開始、MacやApple Watch、App Store、直営店にも大きな変化が起こった1年でした。

Appleが初代iPhoneを発表した2007年もそうでしたが、わずか1年で私たちの見方や考え方が変わってしまう年があります。2017年はそういう年でした。昨年の今頃、ノートPCの代わりにiPad Proを使うなんて現実的な考えではなかったし、ホームボタンのないiPhoneの使い方なんて想像もできませんでした。でも、それらは今現実になっています。

2017年に芽吹き始めたAppleのプロダクトやサービスが、これからどのような花を咲かせるのか。本稿では今回の前編で2017年を振り返り、それを踏まえ後編で今年のAppleの動きを予想します。

2017年の主要なプロダクト振り返り

まずは2017年1年間のAppleの主な動向をまとめてみました。

  • 1月:App Storeの元日新記録でスタート。「GarageBand」と「Logic Pro X」を大幅アップデート

  • 2月:新キャンパスの名称「Apple Park」発表

  • 3月:表現力豊かなビデオクリップを簡単に作成できるiOSアプリ「Clips」リリース。37,800円からという求めやすい価格で「9.7インチiPad」発売。 (PRODUCT) Redエディションの「iPhone 7」シリーズ発売

  • 4月:「Apple Park」への社員の引っ越し開始。「Mac Pro」アップデート

  • 6月:開発者カンファレンス「WWDC」で4つのOSのアップデートを発表。「10.5インチiPad Pro」発表。「12.9インチiPad Pro」「iMac」「MacBook」シリーズをアップデート。「iMac Pro」「HomePod」の開発発表

  • 9月:「Apple Park」内の「Steve Jobs Theater」で秋のイベント。「iPhone X」「iPhone 8」シリーズ、セルラーモデルを含む「Apple Watch Series 3」「Apple TV 4K」発表

  • 12月:「iMac Pro」発売