ファイル拡張子とは、これまたノスタルジーを感じさせる質問ですね。というのも、いまから二十数年前、「拡張子」は当時たくさん刊行されていたパソコン雑誌で定番のテーマだったからです。
拡張子とは、ファイル名の末尾に付いた「.(ドット)」から始まる数文字の文字列です。多くは3文字で命名され、それを目印にファイルの種類や対応する(開くための)アプリが決定されます。拡張子を管理する組織が存在するわけではありませんが、特にパソコン用アプリは拡張子を一種の約束事としていることが多く、テキストファイルの「.txt」、PDFの「.pdf」、JPEG画像の「.jpg」など、主だったものは世界共通といっていいでしょう。
iOSの先祖にあたるMacは、もともと拡張子は必須ではなく、他の方法でファイルの種類や対応するアプリを判別していましたが、UNIX系OSをベースにするMac OS X(現在のmacOS)に移行してからは、拡張子を意識させない工夫をしちつつ適切に判別するようになりました。Windowsなど他のOSとやり取りする都合上、拡張子を意識せざるをえなかったからです。
iOSも、基本的にはmacOSと同様に「ユーザに拡張子は意識させないが内部では適切に判別する」仕組みを備えています。多くのアプリでは拡張子を意識する必要はありませんし、拡張子がなくてもファイルを開けますが、それは適切な拡張子が付けられていることが前提です。誤った拡張子が付いていると、適切なアプリで開くことはできなくなります。
たとえば、ファイルアプリの表示オプションで「すべてのファイル名拡張子を表示」スイッチをオンにしたうえで、拡張子が「.zip」のファイル(ZIP形式でデータ圧縮されたファイル)の拡張子を「.jpg」に変更すると、そのファイルはJPEG画像として認識され、開かれるアプリも「プレビュー」に変更されます。ファイルそのものは画像ではないZIP形式のままですから、当然、プレビューアプリで内容を見ることはできません。
