「クロネコヤマトの宅急便」のフレーズでおなじみのヤマト運輸。そのロゴマークといえば、フレーズにも登場する「クロネコ」です。では、なぜクロネコなのでしょうか? 何かモデルはあるのでしょうか? ヤマト運輸株式会社のCSR推進部 広報課・青木里志さんに聞いてみました。
企業ロゴの由来は、アメリカの運送会社だった!
――クロネコヤマトの親子の黒猫の企業ロゴは何かモデルがあるのでしょうか?
「子猫をくわえたお母さん猫のマーク」は、業務提携したアメリカの運送会社『アライド・ヴァン・ラインズ社』の「親子猫のマーク」が由来となっています。
――海外の運送会社のマークがモデルだったのですね。なぜアライド・ヴァン・ラインズ社のマークをモデルにしたのでしょうか?
このマークを見た、当時の社長 小倉康臣が非常に強く共感しまして、同社の許可を得て当社用にデザインをしました。
――なるほど。当時の社長が気に入ったことがきっかけなのですか。アライド・ヴァン・ラインズ社のマークも黒い猫だったのですか?
カラーリングについては、アライド・ヴァン・ラインズ社は白猫でした。
――なぜヤマト運輸では黒猫になったのですか?
はっきりとした理由は定かではないのですが、「当時の広報担当者のお子さんが落書きした黒色の猫の絵をヒントに、デザインをおこしていったところ、非常にしっくりきた」ことで採用されたといわれております。
――いつからこのロゴが使われているのですか?
このロゴマークが誕生したのは1957年です。
――すでに50年以上も愛されているマークなのですね。
クロネコヤマトの豆知識・エピソード
>―ロゴマークのデザインでこだわっている点、または込められた意味などはありますか?
クロネコのマークは、お母さん猫が子猫の体の中で一番けがをしない部分を優しくくわえて運ぶ姿です。お母さん猫が子猫を運ぶようにお客様の荷物を丁寧に扱う、そんな気持ちを表しているマークです。
――お客様の荷物を大事にする気持ちが込められているのですね。そのほか、クロネコヤマトに関する豆知識や、エピソードがあれば教えてください。
弊社で使用しているシステムの名称には猫にまつわる名称や工夫がされています。
例えば、
その1……宅急便を支える基幹システムを、「NEKOシステム」といいます。NEKOは、「新しい観点」(New)で、「経済性を重視」(Economical)し、「親切で優しい」(Kindly)、「オンラインシステム」(Online system)の略です。
その2……2007年11月から開始した入会費・年会費無料の個人会員制サービス「クロネコメンバーズ」の会員様向けに、全国の直営店などに「ネコピット」というタッチパネル端末を設置しています。ネコピットにご登録いただいた住所録から簡単に、宛先などを印刷した送り状を発行できるサービスを提供しております。
その3……セールスドライバーが持っているポータブルの端末機器は、集荷や再配達などの依頼が来たときに「ニャー!」と猫の鳴き声の音で知らせます(いろいろな音の設定ができます)。
などがありますね。
――本当に猫尽くしなのですね!
由来は白猫と、正反対だったのはちょっと意外でした。また、端末や基幹システムについても猫要素が入っていたりするのはなんだかかわいいですね。これからも、ロゴマークのように、荷物を丁寧に届け先まで運び続けてもらいたいですね!
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(貫井康徳@dcp)