この半導体ニュースのまとめ
・ハイエンド・パッケージング市場は2025年の121億ドルから2031年に520億ドルへ拡大
・AI GPU/ASIC、HBM、CPO向けが成長をけん引し、通信・インフラ分野が市場の70%を占有
・ハイブリッドボンディングが2031年に売上高の約58%を占める見通し
Yole Groupによると、ハイエンド・パッケージング市場は2025年の121億ドルから、2031年には520億ドルへ約5倍に拡大する見通しだという。2025~2031年の年平均成長率は27%となる。
Yoleは先端パッケージングのうち、1mm2当たり16以上のI/O密度と130μm以下のピッチでダイ統合を可能にする最先端UHD(Ultra High Density)パッケージングを「ハイエンド・パッケージング」と定義している。
用途別では、AI GPU/ASICパッケージ、HBM統合、CPO光エンジンを含む通信・インフラ分野が年平均34%で成長し、2031年には市場の70%を占める見通し。車載分野も市場規模は小さいものの、ADASや高密度コンピューティングモジュールの採用を背景に年平均36%の成長が予測されている。
ハイブリッドボンディングが主流へ
技術別では、ハイブリッドボンディングがマイクロバンプを上回り、2031年には売上高の約58%を占める見通しだ。パッケージ構造は2.5Dから3D、さらに両者を統合した「3.5D」へ移行するとみられる。
HBMは現在の4~16層から16~20層へ多層化し、カスタムHBMやHBFへ進化。インターポーザーもシリコンやRDLから大型ガラスへ広がり、製造方式はチップオンウェハからチップオンパネルへ移行する方向にある。
シリコンフォトニクスでは、PCB上のPIC/EICから、光学エンジンを基板やインターポーザーへ統合するCPOへ進化し、その市場は2031年に3億4300万ドルへ拡大すると予測されている。
上位6社で市場の約97%と寡占状態
ハイエンド・パッケージング市場は上位3社で売上高の74%、Intel、TSMC、YMTC、SK hynix、Samsung、Micronの上位6社で約97%を占める寡占市場となっている。
ファウンドリは高密度シリコンインターポーザー、IDMは独自の一貫生産を強みとする一方、AI向け需要が既存能力を上回る中、OSATの事業機会も拡大している。
特に2.5D UHD FO/RDLやシリコンブリッジ、モールドインターポーザーは、ファウンドリとOSATが工程を分担できるため、OSATにとって2.5D市場へ参入する有力な領域となる。
ファウンドリがフロントエンドとミドルエンドを主導する一方、OSATは組み立てやテストを中心とするバックエンドから参入領域を広げている。IntelのEMIBのように、設計から実装までを自社で担うIDM独自のプラットフォームも存在する。メモリメーカーは3D積層技術を自社で開発・製造する一方、最終的な組み立てをOSATへ委託する場合もあり、ハイエンド・パッケージングでは単独企業による垂直統合と、複数企業による水平分業が併存する。今後はW2Wに加えてD2WやD2Dの採用が広がり、各社の得意工程を組み合わせるサプライチェーン構築が重要になるとみられる。
AI半導体の性能競争が前工程の微細化だけでなく、チップレット、HBM、光学エンジンを統合する後工程へ広がる中、パッケージング技術と供給能力がAIシステムの性能を左右する重要な要素となりそうだ。


