VAIOは9月10日、3つの形態で利用できる13.3型PC「VAIO T」および「VAIO T work」を発表した。「VAIO T」が個人向け、「VAIO T work」が法人向けモデルとなり、9月18日から順次受注を開始。法人向けモデルは専用サイト「VAIOストアビジネス」経由で販売する。

PC内蔵カメラでユーザーの状態を測定するアプリケーション「VAIO ウェルネスケア」の正式版に対応し、個人向けモデルは9月末から、法人向けモデルは2026年秋以降、順次ダウンロード提供される予定だ。

  • VAIO TおよびVAIO T work。ディスプレイ部分を回転できる機構を備え、タブレット形状や、相手側に画面を見せる形状で利用できる

    VAIO TおよびVAIO T work。ディスプレイ部分を回転できる機構を備え、タブレット形状や、相手側に画面を見せる形状で利用できる

画面が回転し3つのスタイルに、マルチフリップ機構を採用

VAIOはソニーから独立後、事業の軸足を法人市場へ移し、販売基盤を拡大してきた。同社の説明によると、法人向け販売台数は2015年からの10年間で約7倍に成長したという。一方、法人市場に適した品質や使い勝手を追求する中で、「驚きのある体験」や大胆な挑戦が弱まったとの課題も認識していたそうだ。

今回発表されたのは、画面を回転させてノートPC、タブレット、相手側に画面を見せるビューモードを切り替えられる13.3型モバイルPC「VAIO T work」(型番:VBTNN1)。

  • VAIO T workの天板。中央にあるマルチフリップ機構でディスプレイ部分を反転できる

    VAIO T workの天板。中央にあるマルチフリップ機構でディスプレイ部分を反転できる

2013年10月に正式発表された「VAIO Fit」や、2015年2月に登場した「VAIO Z」と同様のマルチフリップヒンジ機構を採用した製品で、一般的な360度回転型とは異なり、本体を机に置いたまま画面中央部を反転できる。資料の閲覧やタッチ操作による書き込み、キーボードでの編集という一連の作業を自然に進められる設計という。

マルチフリップ機構にはシートヒンジやマグネット、各種センサーを内蔵し、試作段階で2万回以上の折り曲げ試験を実施した。形態に応じて画面の向きや左右のスピーカーを自動制御する。

  • マルチフリップ機構でディスプレイを回転させているところ

    マルチフリップ機構でディスプレイを回転させているところ

  • 通常のノートPC形態

    通常のノートPC形態

  • マルチフリップ機構を分解したところ。マグネットやジャイロ/加速度/ホールセンサー、シートヒンジ、LCDケーブルなどが組み込まれている

    マルチフリップ機構を分解したところ。マグネットやジャイロ/加速度/ホールセンサー、シートヒンジ、LCDケーブルなどが組み込まれている

内蔵カメラで利用者の変化を測る「VAIO ウェルネスケア」

「VAIO T」と「VAIO T work」は、内蔵カメラを使いユーザーの血管情報と心拍情報を測定する「VAIO ウェルネスケア」にも対応する。

8月10日に発表された「VAIO ウェルネスケア」(先行プレビュー版)は、内蔵カメラで一定時間顔を撮影し、顔表面の微細な色の変化を解析。血管情報と心拍情報を非接触で測定できる機能だ。VAIO T workとともに、このVAIO ウェルネスケアも同社が訴求する「驚きのある体験」のひとつに位置付け、日常的に使用するPCを通じてユーザーの状態を測定する。

測定結果はPC内に保存され、直近1週間の推移や過去の履歴を確認できる。VAIOでは、単発の数値を示すツールではなく、ユーザー自身が日々の変化に気づくためのツールと位置付けている。なお、同アプリは生活習慣の改善を支援するものであり、医療機器ではない。

  • 「VAIO ウェルネスケア」を試しているところ

    「VAIO ウェルネスケア」を試しているところ

  • 測定結果の画面。数値は参考情報となる

    測定結果の画面。数値は参考情報となる

先行プレビュー版は個人向け「VAIO SX14-R」で提供されているが、「VAIO T work」では2026年秋以降に正式版が提供される予定だ。法人向けには会社・部署単位での導入や、有償ソリューションの展開も視野に入れる。

法人モデル「VAIO T work」の主な仕様は、OSがWindows 11 Pro 64ビット、CPUがCore Ultra 7 356H、メモリが32GB、ストレージが第五世代ハイスピードSSD 512GB、ディスプレイが13.3型ワイド(WQXGA)通信機能がWi-Fi 7・Bluetooth(WWAN非搭載)など。本体サイズは約312×224.6×14.6~19.6mm、重さは約1.299kg。

個人向けの「VAIO T」はVAIOストアでCTOカスタマイズを選べるほか、家電量販店「ノジマ」限定構成のモデルも用意される。