空とぶネコ代表社員・金子史人が語る「3000キロ離れた生クリームと純黒糖がコラボした地方創生」

北海道と鹿児島県間の約3000キロ離れた両地で生産された2つの厳選食材を使ったブランマンジェ─。6月下旬、両地を盛り上げる可能性を秘めた、こんな商品が誕生しました。

 日本には各地で希少な食材を生産している生産者が数多くいます。しかし、そのほとんどが小規模生産者。資金が乏しく、設備投資や採用も難しい上に、そもそも大量生産に向いておらず、高付加価値化もできないという課題を抱えています。

 私の会社員時代ではネット広告会社で地方拠点の設立や新規事業の立ち上げを経験してきました。そんな縁もあり、地方の中小企業や一次産品の生産者の方々に育てられてきたという恩義があります。2018年に当社を設立したのですが、当初は通販企業のプロモーション支援でしたが、今は企業再生や新規事業開発を注力領域としており、さらに一次産品の価値向上に向けた取り組みも始めました。

 そして25年、誰よりもこだわりの食材を育てる生産者の課題を解決するための事業ブランド「FLYING FOODS」を立ち上げました。生産者と有名店のシェフがコラボレーションし、提携工場で生産して新たな商品を販売するブランドです。この第1弾が冒頭の「3000㎞ブランマンジェ」。4個入りの黒蜜つきで6480円と、良質な素材の味わいを最大限に引き出した味になっています。

 ブランマンジェに使われている生クリームは、北海道の西興部村の萩原牧場で飼育された牛から生まれたもの。穀物を一切与えず、季節に合わせた7種類の牧草のみで飼育する完全放牧です。1頭あたりの育成面積は通常の2倍を確保し、牛が自由に牧草地を歩き回る放牧で育てられました。

 一方の純黒糖は鹿児島県喜界島にあるファームテック喜界で生産されたもの。珊瑚が隆起し続ける世界でも珍しい喜界島で、ミネラル豊富な土壌がサトウキビに豊かな甘みを与え、その日のうちに刈り取った新鮮なサトウキビの搾り汁100%のみを使用し、水飴や保存料不使用の純黒糖になります。

 これらの希少な2種の食材が出会うと、どんなスイーツが生まれるのか─。繊細かつオリジナリティ溢れる料理に定評があり、食材も九州野菜や地元の市場まで自ら買い付けに訪れる福岡・博多にある人気フレンチレストラン「オーグードゥジュール メルヴェイユ 博多」料理長の辻光氏にお願いをしました。

 辻シェフは「とにかく食材が素晴らしい。私自身が地元の出身で地元が好きだし、地元の発展のために貢献したいと思っていた。食を通じて日本の活性化に貢献したい」と言ってくれました。そして完成したのが今回のブランマンジェです。ECサイトやSNSを通じた販売のほか、空港の売店や公式パートナー企業のサイトでも取り扱っていく予定です。

 こうした地方に埋もれた素晴らしい食材を全国に売り出す仕組みを提供するのが当社の使命です。そのためには全国どこでも通う。それが社名の由来にもつながります。第2弾は福岡県の玉露を使ったスイーツを予定し、第3弾のプロジェクトも進行中です。大量生産とは一線を画した売り方で、地方の小規模生産者を支えていきます。

 そのための突破口こそ6次産業化です。生産者のこだわりの詰まった食材は各地に埋もれています。それを掘り起こし、どんなレシピに仕上げるか。それを成し遂げてくれる一流シェフとマッチングさせて光を当てることができれば、まだまだ地方は輝くことができるのです。

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