学校法人開智学園理事長・青木徹が語る「2027年に『開智大学』開校 『学び方を学ぶ』人材の輩出を」

開智国際大学を運営する学校法人開智学園と東京福祉大学を運営する学校法人茶屋四郎次郎記念学園は2027年4月に両大学を統合し、「開智大学」を開学予定。教育学部、教育人間学部、国際教養学部、心理学部、社会福祉学部、保育児童学部の6学部を設置する予定です。

 少子高齢化が進み、財務省が40年を目標とした大学削減方針を掲げる中で、なぜ新たな大学の開校なのか。それは新しい視点で大学をつくりたいと考えたからです。新しい視点とは、AI時代に求められる学びを教育に取り組むという視点です。

 これからのAI時代において求められる人材は、知識を使いこなし、学び直し、新しい状況に適応できる力を持つ人材になります。そのためには、これまでの「何を学ぶか」よりも「どう学ぶか」が重要になります。言い換えれば、「学び方を学ぶ」という戦略的学習力が求められるということにもなります。

 AIを道具として使うという視点が、これからのAIの活用には欠かすことができません。そこで本学では、30人程度の少人数による授業やフィールドワーク、実習に注力していきます。そして授業の核心は「PIL(Peer Instruction Lecture)型授業」になります。

 対話型授業という意味になりますが、課題を解決する前に必要な知識・定義・原理を教員と学生の対話を通じて確認しながら学ぶのです。対話によって一人ひとりの理解を確かめながら進めることで、知識は実社会で使える力になります。

 その上で「PBL(Problem Based Learning)型授業」で習得した知識を土台に主体的に課題を探究・解決する経験を積んでいきます。知識を得て、対話で深め、問題解決に挑む。この順序と設計が本学の教育の根幹になります。多くの授業を30人程度という少人数で行うことにしているのも、この学びを真に機能させるためです。

 また、本学では教室の中だけで学びを完結させません。専門分野の実習、フィールドワーク、実体験型授業を多く取り入れていく予定です。現場に出て、本物に触れ、実際に手を動かすことで、知識は初めて生きた力になります。身体で経験し、現場で感じ、人と直接関わる学びはAIには代替できません。

 特に本学の前身となる開智国際大学や東京福祉大学では教師や公認心理師・臨床心理士、社会福祉士や精神保健福祉士、保育士など数多くのプロフェッショナルを生んできました。社会に出れば即戦力となり、社会貢献できる人材ばかりで、まさにAIでは代替できない現場を支える人材を生んできたのです。

 そんな人材を生んできた本学であるからこそ、AIとの関係についても明確な立場をとります。「学び方を学ぶ」力を持ち、深く考えられる人間こそが、AIを道具として主体的に使いこなすことができます。AIが生成した情報を批判的に検証し、AIが苦手とする倫理的判断や創造的発想ができる人材を育てることが本学の目指す姿です。

 本学は社会に出てからも自ら学び続けられる姿勢と習慣を持った人材を育てていきたいと思っています。壁にぶつかったとき、自分で問いを立て直し、学び直し、前に進める力─。その土台を築くことが本学の使命だと思っています。

 これまでの教育は「個」に対応することから距離を置いていました。しかし、これからの教育は「個」を伸ばしていかなければ熾烈な国際競争に勝てる人材をつくれません。教育は国づくりです。ここに本学も貢献していきたいと思っています。

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