日本の精神風土 【 私の雑記帳 】

日本のソフトパワー

 

 日本の立ち位置と果たすべき役割とは何か─。

 ややもすると、『分断と対立』が進行しがちな状況下、共生・共存の道を目指すのはそう簡単ではない。かといって、紛争や戦争への道をこれ以上拡大するわけにはいかない。これは、普通の国々、良識ある人々たちの願いだと思う。

 その点、日本は本来、共生・共存の思想風土を持った国だと思う。

 一木一草に魂があるし、その命を大切に思う風土。稲作を始めた時から、米の一粒一粒を大事にし、その伝統は全国の稲荷神社などの信仰にも受け継がれている。

 食事をする際にも、『いただきます』と言う習慣も、そこから来る。稲や麦などの穀物や魚など生き物の〝命〟をいただくことで、自分たちの命をつなげていくということで、自然界の恵みに心から感謝するという精神風土である。

 こうした精神風土から来るソフトパワーが「日本にはあります」─と産業界をまとめる立場の経団連会長の筒井義信さんも言われる。

 このような共生・共存の生き方は海外の多くの人々から共感されている。

 欧米の〝目には目を、歯には歯を〟と対立感情剥き出しの生き方ではなく、相手の言い分も聞き、立場も見据えた上で、いわゆる『正・反・合』でソリューション(解決策)を見出していこうとするのが日本の生き方だと思う。

「キリスト像は十字架に懸けられ、血を流しているが、日本の精神風土の底流の1つである仏教の始祖・釈迦の涅槃像は静かに横たわっている」という指摘もある。