Windows Latestは6月22日(現地時間)、「Microsoft reveals all the features coming to New Outlook, but Outlook Classic still beats it」において、MicrosoftがWindows 11向けの「新しいOutlook」に対して今後追加を予定している機能をまとめて紹介した。

Windows Latestは、これらの機能追加がOutlookクラシックユーザーの移行を後押しする狙いがあるとみている。

  • Microsoftは新しいOutlookの機能拡充を進めている 出典:Microsof

    Microsoftは新しいOutlookの機能拡充を進めている 出典:Microsoft

新しいOutlook、なお残るパフォーマンスと機能面の課題

Microsoftは近年、Web技術を基盤とする新OutlookをWindows向け標準のメールクライアントとして普及を進めているが、依然としてユーザーからの評価を覆す段階には至っていない。

Windows Latestの検証では、一部環境で通知をクリックしてからメールが表示されるまでに10秒以上かかるケースが確認された。Outlookクラシックや他社メールクライアントであればほぼ瞬時に表示できる。

これは、新しいOutlookがWebView2を利用したWebアプリ構造を採用していることが要因の一つと考えられる。この構造によって、メールの表示にはWebブラウザー系のプロセスの起動や描画処理が必要となり、従来のネイティブアプリ型であるOutlookクラシックと比べて応答速度で不利になる場合があるという。

品質の問題もある。これまでにも多くの不具合が報告され、その都度Microsoftは修正版をリリースしてきたが、すべての問題が解消しているわけではない。たとえば、未解決の既知の不具合の1つに、複数アカウントを追加した場合に一部アカウントの通知が届かなくなるというものがある。Microsoftはこの問題を把握しており、通知遅延を含むパフォーマンス改善のためのアップデートをテスト中であると伝えられているが、正式なリリース時期は明らかになっていない。

2026年後半に追加予定の新機能

Windows Latestによると、Microsoftは2026年後半にかけて、新しいOutlookに10件以上の新機能の追加を計画しているという。正式に公表されている新機能とリリース時期は以下の通りだ。

7月には、メールの共有権限を委任できる機能が追加される。これによって、第三者にメールボックスへのアクセス権を付与したり、フォルダーに付与された権限を管理したりすることが可能になる。また、PSTファイルからカレンダーおよび連絡先をインポートする機能も追加予定となっている。

8月にはすべてのアカウントのメールを統合して管理できる「全アカウントビュー(All accounts view)」機能が実装される。Gmailの「全受信トレイ」にに似た機能で、接続済みのすべてのアカウントのメールを1画面で閲覧・削除・移動・アーカイブ・既読処理できる。CopilotのAIメールワークフローや横断検索にも対応する予定となっている。

9月には高度なメールマージ機能が追加され、複数の送信先に同じメールを一斉送信する際、送信先ごとに氏名、社名、プラン名などのフィールドを個別に差し込むことができるようになる。また、作業中のOfficeファイル(Word、Excel、PowerPoint)を閉じなくてもメールの添付ファイルとして送信できる機能や、フォルダーペインでお気に入りフォルダーを折りたたんだ状態でも個別切り替えができる機能も提供される。

10月にはフォルダーの管理機能がさらに強化され、フォルダーペインに表示するカウントを「未読数」と「総件数」から選択できる機能などが利用可能になる。

機能拡充が続く一方、なお残る課題

上記のほかにも、リリース時期未定の細かな改善として、カレンダーへの条件付き書式設定の適用、日付へのアクション設定、オフラインサポートの強化、メッセージ一覧のプレビューテキストを最大2行まで編集できるようにする機能、サイズや期日フラグによるメール並び替え、同僚のカレンダーを左ペインに表示する機能、カレンダーグループの一括展開・折りたたみ機能などの追加も予定されている。

新機能のリストは充実してきたが、企業ユーザーは依然としてOutlookクラシックを使い続ける傾向が強い。前述のパフォーマンスや品質の問題に加えて、新しいOutlookではオフラインでの動作にも制約がある。Microsoftは将来的に新しいOutlookへの移行を進める方針を示しているが、Outlookクラシックとは基盤となるアーキテクチャーが異なることから、その機能差を完全に埋めるにはまだ時間がかかるとみられている。