Windows Centralは、「"Control Panel gets tricky" Microsoft CVP explains why killing Windows legacy code takes so long, and how it's evolving its tools to make modernizing apps like File Explorer and Registry Editor faster|Windows Central」において、MicrosoftのWindowsおよびデバイスデザイン兼リサーチ責任者を務めるMarcus Ash氏に行ったインタビューを掲載した。

同氏はWindows 11のユーザーインタフェースを刷新する取り組みや、後方互換性の維持とレガシー機能の排除という相反する取り組みについて語ったという。

  • Windowsのコントロールパネルから設定アプリへの移行は、13年以上が経過した現在も続いている

    Windowsのコントロールパネルから設定アプリへの移行は、13年以上が経過した現在も続いている

なぜ「コントロールパネル」の近代化は終わらない?

MicrosoftはWindows 8でコントロールパネルの近代化に着手したが、それから13年以上が経過した現在も作業は完了していない。Windows Centralの記者は、この長期化している取り組みについてAsh氏に理由を尋ねた。

質問を受けたAsh氏は、コントロールパネルの刷新が長期間続いているのは互換性を維持する必要があるためだと説明した。

Windowsでは、古い機能に依存するドライバーやソフトウェアが現在も利用されている。このため、コントロールパネルから設定アプリへの移行では、既存環境との互換性を損なわないよう慎重に進める必要があるという。そのうえで、設定アプリ内で同等の機能を提供できる段階になれば、コントロールパネル内の不要となった項目は順次廃止する考えも明らかにした。

また、Windowsに残されたレガシー機能の近代化については、新しいインタフェースの設計と開発だけでは済まないことを指摘した。新しいインタフェースを開発するためにはその前段階としてツール、フレームワークの開発も必要であり、同時に既存機能やパフォーマンスの維持も欠かせない。

最近のUI刷新では、Web技術を使ったUIからMicrosoftのWindows向けUIフレームワーク「WinUI」への移行も進められているが、これも同様で、フレームワーク間の互換性の確保、テスト環境の整備がインタフェース開発に先立って必要と説明する。

さらに、レガシー機能の互換性維持はWindowsの長所であり、弱点ではないとの認識も示した。一方で、近代化を継続して模索しており、ユーザーの依存状況、テレメトリー、フィードバックに基づいて近代化のタイミングを調整し、時間をかけてレガシー機能を減少させたい考えを示した。

レジストリーエディターの近代化も検討

エクスプローラーの設計では、内包するダイアログを個別に調整するのではなく、利用者の操作の流れを分析し、その操作に沿って改善を試みる開発方針を採用していることを明らかにした。操作全体を見直すことで、統一感のあるUIを実現したい考えだ。

Ash氏は、今後の刷新対象としてレジストリーエディターにも言及した。利用者から要望の多い主要アプリの刷新を優先するが、レジストリーエディターのような管理ツールについても、互換性を維持したまま近代化する方法の検討をはじめたという。

今回のインタビューでは、レガシー機能の互換性を重視する中で、Windowsの近代化を模索する内情が明らかになった。既存のワークフローへの影響を最優先で回避しつつ、段階的な廃止を進めており、近代化には相応の時間がかかる見込みだ。