【 経営写 あの企業のトップに迫る 】ホテルマネージメントジャパン代表取締役COO・荒木潤一

PROFILE

荒木潤一(あらき・じゅんいち)1964年大分県生まれ。86年日本福祉大学経済学部卒業後、ダイエー(現イオン)入社。98年ホテルセントラーザ博多に出向し、2004年総支配人。06年オリエンタルホテル広島総支配人。15年神戸メリケンパークオリエンタルホテル総支配人。18年ホテルマネージメントジャパン運営本部長などを経て、20年から現職。

立地の地域性や需要に合った選択肢を提供

 

 コロナ禍が明けてインバウンドが活況です。中国の日本への渡航自粛で中国人旅行客の大幅な減少が見込まれましたが、韓国や台湾からの旅行客が想定以上に伸び、稼働率や客室単価も上昇基調にあります。現下のイラン攻撃が今後を左右しますが、日本の魅力を海外に発信していくことが何よりも重要です。 

 当社は3月から「ハイアット リージェンシー 東京」の運営および経営を開始し、国内で27ホテルを展開。日本全国で複数の異なるブランドのホテルを同時に運営・経営する〝マルチブランドオペレーター〟である点が圧倒的な差別化要因となっています。 

 オリジナルブランドの「オリエンタルホテル」をはじめ、「ホテル日航」などの国内大手、「ヒルトン」「シェラトン」「ハイアット」といった外資系などの多様なブランドを展開し、運営形態もフランチャイズによる自社運営やマネジメント契約による運営受託など、地域性や需要に合った選択肢を提供することが可能です。 

 例えば、「沖縄ハーバービューホテル」はリブランドの際に、名称を復活させました。沖縄随一の伝統と格式を持つアーバンリゾートホテルであり、長きに渡って地域の人々に愛されてきたホテルであるからです。 

 そしてもう1つの強みが人材です。約4000人の社員が、各ブランドが持つ世界基準のサービスや独自の運営ノウハウを実地で吸収しています。社内で多様なブランド・地域・業態経験を積み、スキルと信用を勝ち取ることで、将来的に大きな責任あるポジションへと挑戦できる環境が整っているのです。

 

神戸で西洋文化の街づくり 

 当社のオリエンタルホテルは1870年に兵庫県神戸市の旧居留地で誕生した日本初の西洋型ホテルがルーツです。西洋文化の発祥の地として、独自の美意識を育み、神戸の文化形成や街づくりに貢献してきました。これからのホテルは街に影響力を持つ文化発信拠点の役割が求められてきます。 

 需要に合わせる形で料金を変動させるレベニューマネジメントなどの定量業務は将来的にはAIが代替することは可能と考えますが、地域とつながるユニークな体験創出は人間の経験と想いが不可欠であり、それこそホテルスタッフの働き甲斐の源になります。地域ごとの文化や魅力を「掘り起こす」「活かす」「創造する」ことで、〝地域活性化〟につながるホテルづくりに取り組んでいきます。

「球場の賑わいや熱狂を町全体へ広げたい」 DeNAが取り組む〝ネット企業ならではの街づくり〟