気象庁と国土交通省は14日、危険な大雨などの際に早期に避難してもらうため、新たな防災気象情報を5月28日から提供すると発表した。大雨や河川氾濫など4種類の災害について、新設の「危険警報」を含む5段階の警戒レベルに統一した。

これまでの防災気象情報は、災害ごとの警報や警戒情報の表記が複雑で、危険度や切迫度、取るべき行動が分りにくいとの指摘があった。気象庁の「防災気象情報に関する検討会」の提言を受け、5段階の警戒レベルに応じた避難の判断をしやすくしたという。

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    5月28日から提供が始まる新たな防災気象情報。警戒レベル4の「危険情報」が新設された(気象庁提供)

新たな防災気象情報は、河川氾濫、大雨、土砂災害、高潮の4種類の災害について、危険度に応じて5段階の警戒レベルに整理して統一した。レベル5の「特別警報」、新設されたレベル4の「危険警報」、レベル3の「警報」、レベル2の「注意報」、4種類の災害共通で災害への心構えを高めてもらうレベル1の「早期注意情報」だ。

従来あった洪水警報や洪水注意報などは氾濫警報や氾濫注意報などに変わり、「洪水」の文字がなくなる。一方、河川氾濫の特別警報が新設され、全国に約400ある洪水予報河川で実際に氾濫が発生したか、切迫した場合に「レベル5氾濫特別警報」として発表する。

警戒レベルは自治体が住民に避難指示などを出す際の指標となっている。5月28日からは、どの災害についても▽レベル5特別警報「命の危険があり、今より安全な場所へ直ちに移動する」▽レベル4危険警報「危険な場所から全員避難する」▽レベル3警報「避難に時間がかかる高齢者などの早めの避難や、それ以外の人の避難準備や自主避難」となる。

住民に対する避難情報は、自治体が判断して出す仕組みに変わりはない。自治体は新たな防災気象情報を参考に「緊急安全確保」や「避難指示」などを出すことになる。

気象庁は大雨の頻度が高まる6月までの運用開始を目指してきた。同庁によると、改正気象業務法などが施行される5月29日が正式な運用開始日としているが、28日午後から新たな形式で情報を発表するという。自治体や住民に新たな防災気象情報の周知徹底を図る方針だ。

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    警戒レベルごとの取るべき行動と災害発生に至る時間推移のイメージ(気象庁の資料から)

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    気象庁庁舎の入口付近(気象庁提供)