IBMがLamと協力して1nm以下のプロセス開発を推進
IBMとLam Researchは、1nm以下のロジックプロセスの実現に向けた新規プロセスならびに材料の開発に関する協業を発表した。
両社はこれまでにも、7nmプロセスやナノシート、EUVプロセスの初期世代の実現など、10年以上にわたってロジックプロセス技術の開発で協力してきた。今回の契約は5年間の予定で、IBMのロジックスケーリング・ロードマップを1nm以下にまで拡大することを目指し、複雑化するデバイスアーキテクチャへの対応に向けた新素材の開発、高度なエッチングおよび成膜技術、そして次世代の相互接続およびデバイスパターニングの実現に向けた新たな高NA EUVリソグラフィプロセスの開発に重点を置くとする。
中でもIBMが特に興味を示しているのがLam Researchが開発を進めるEUV向けドライレジスト技術とされている。ドライレジストは、従来の非反応性溶剤やバインダーを必要とする複雑な組成のウェットレジストを、主に光活性レジスト分子からなる純粋で精密な蒸気に置き換えて基板上に堆積させる手法。液相を避けることで、ウェットプロセスでパターン崩壊を引き起こす表面張力や毛細管力といった固有の問題を回避することができるため、特に超微細化プロセスで有用とされている。
IBMのNY Creates Albany NanoTech Complexにおける高度な研究能力と、Lamのエンドツーエンドのプロセスツールおよびイノベーション(ドライレジスト技術およびエッチングプラットフォーム、Halo成膜システム、高度なパッケージング技術など)を活用し、両社の研究開発チームはナノシートおよびナノスタックデバイスと裏面電力供給のための完全なプロセスフローの構築ならびに検証を行うとしており、これらの能力を組み合わせることで、高NA EUVパターンを高歩留まりで実際のデバイス層に確実に転写し、将来のロジックデバイスの継続的なスケーリング、性能向上、および生産への実現可能な道筋を可能にすることを目指すとしている。
AMATは次世代メモリプロセス開発でメモリ企業2社と協業
同じく米国の半導体製造装置大手であるApplied Materials(AMAT)は、次世代DRAMおよびHBM開発の加速に向けてSK hynixとの長期提携契約を締結するとともに、Micron Technologyとも次世代DRAM、HBM、NAND向け次世代材料、プロセス技術、アーキテクチャ開発で協業することを発表した。
SK hynixはAMATが設立した研究拠点「EPICセンター」の創業メンバーとして参加する形で、メモリ材料、プロセス統合、3次元パッケージング技術の進歩に重点を置いた研究開発を協力して推進するとしている。
一方のMicronは、EPICセンターを活用するほか、Micronのアイダホ州ボイシのイノベーションハブも活用する形での協業を進める予定としている。
次世代デバイス開発は、もはやデバイスメーカー単独での実現は困難となり、装置や材料メーカーと協力していくことが重要となっている。そのため装置メーカーとしても、共同研究開発施設を設置するなど、協力関係の深化を図る動きを見せている。
背景には、米国の大手テクノロジー企業だけでも2026年に総額6300億ドルのAIインフラ投資を行うと見られるなど、AI需要が今後も続くこと、ならびにより高い性能の実現が求められており、SK hynixもMicronも装置メーカーとの協業により、開発の加速を目指そうとしている模様である。