
高市早苗総裁の進路
今、世界中が混沌とした状況にあるが、決して悲観に陥ることなく、課題解決へ向かう時なのだと思う。
日本国内も、政治が流動化、少数与党の自由民主党・公明党の不協和音が流れ、多党化現象がこのまま拡がるのか。あるいは自公両党が連立を維持し、新たに野党と提携して連立の枠を広げ、安定勢力をつくれるのかの瀬戸際である。
本稿を執筆しているのは10月9日の段階。新たに自民党総裁に就任した高市早苗さんには経済・物価政策、外交・安全保障策を含め、新しい『国のカタチ』づくりを目指すことに期待がかかる。
しかし、政治には妥協が付き物。自分の信念を曲げずに、筋道を通そうとしても、少数与党という現実を考えると、理想通りにいかないのも政治の現実。
例えば、日本再生を図り、成長政策を取り入れようと、『責任ある財政政策』を打ち出そうとしても、政府の債務はGDP(国内総生産)の約2倍(1100兆円超)に膨れ上がっている。
「日本の国債は自国通貨建て(円建て)だから、大丈夫」という声もあるが、国債の信認を決めるのは市場。
日経平均株価は最高値を更新。高市総裁誕生で、思い切った財政出動や物価対策が取られて国民も歓迎するのでは─という思惑からも株価は好調だが、一方で国債の金利が上がりぎみ(国債価格は低落)なのが気にかかる。
諸条件が複雑に絡み合う時代。米トランプ政権の米国ファ―スト、高関税策がこれから各国経済にも響いてくる時代だけに、政治の果たすべき役割は重い。
株価は上昇、日本国債価格は低落の方向という現象をどう読み解くか。政治を担うリーダーの責任は実に重いし、経済人もそれ相応の覚悟と危機意識が求められる。