〈日本最大級・食品スーパーの価格戦略〉ライフコーポレーション社長・岩崎高治の「当社にしかない高付加価値の商品やサービスを提供していく」

価格競争一辺倒では良くない

 ―― 日本は戦後ずっと良いモノを安くという傾向が強かったんですが、岩崎さんは品質と価格の関係をどのように考えていますか。

 岩崎 これは一番重要な問題だと思います。当社が最も気を使っているのは品質と価格のバランスです。

 当社では毎年、商品の品質と価格のバランスについてどう思うか、お客様からアンケートを取っています。それも畜産や加工食品など、部門ごとに。その結果を検証しながら、自分たちがやろうとしていることがお客様のニーズとずれていないか確かめているのですが、やはり、今まではデフレだったので、品質が同じものをいかに安く売るかという競争だったと思います。

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 ですが、それをやり続けると、どんどんシュリンク(縮小)していくわけですよね。

 ―― ただでさえ、少子高齢化・人口減少が続いているわけですからね。

 岩崎 そうなんです。日本で少子高齢化・人口減少が続けば、胃袋の数が減って、市場はさらに小さくなる。そんな状況でいかに安く売るかの競争ばかりしていたら、食料品の市場は確実にシュリンクしていく。これは産業全体にとっても良くないことだと思います。

 他社と同じ商品は、小売業として安く売る努力をしなければなりません。しかし、それだけではなく、いかに付加価値をつけるか。そのためには、ライフにしかない商品やサービスを提供していこうということを何年も言い続けています。

 PB(プライベートブランド=自主企画)商品のデータを見ると、同じお客様でも、この商品群は安くていいけど、こちらは健康に良いものにしようとか、ちょっと高くても今日は良いものを食べようとか、いろいろなパターンでお買い物をされているのがわかります。ですから、われわれとしては、お客様のライフスタイルや多様なニーズにお応えする商品をつくり続けることが大事なのだと思います。

 ―― 国内市場は黙っていれば縮小していくわけですが、今後の生き残りに向けて、ライフとしてはどのような手を打っていきますか。

 岩崎 いくつか切り口がありますが、一つは成長の仕方が変わってきているということです。今までは出店して成長する、既存店も改装して売り上げを伸ばすということがセオリーでしたが、今は世の中が変わってきました。不動産コストがものすごく上昇し、土地代だけでなく、建設コストも倍ぐらいになっているので、出店することが難しくなってきています。

 それでも引き続き新店は出しますが、数としては少しスピードダウンすると思います。では、その上で何を伸ばしていくかといったら、やはり、ネットスーパー事業です。今後はネットスーパーに踏み込んで投資をしていこうと考えています。

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