
国際資格の専門校と日本語学校の運営を通じて世界水準を理解している人づくりを─。
この2つの事業のうち、米国公認会計士(USCPA)といった国際資格講座や米国MBAをはじめとする学位と修了証プログラムを個人に提供し、企業への研修プログラム提供やキャリアを支援する人材紹介事業を手掛けるアビタスは今年7月に創業30周年を迎えます。
グローバル化が進み、トランプ米政権のような不確定要素が頻発する中で、今後は会計学の重要性はますます高まっていきます。会計とは「ビジネスの言葉」です。どんな立場の人でも理解することが必要な上に、世の中の流れを掴むこともできます。会計の流れを踏まえて会社の生産性は上がるのです。
そんな会計学の最高峰の資格でもあるUSCPA全科目合格者のうち、アビタスの累計合格者は7000人を超え、合格者占有率は8割弱。約5人に4人がアビタスで合格しています。なぜ、そういった成果を出せるのか。その秘訣は主に3つです。
1つ目は教材は全て自社開発しているということです。テキストや問題集、授業も全て自前です。米国では会計学を学んだ前提のテキストなどが多いのですが、当社は初学者でも学べるように調整し、日本人のスタイルに合わせた最適な教材づくりに専念しています。
2つ目はデジタル化です。アビタスではこれまでの30年間にわたって合格者のデータを蓄積してきました。これにより、どの時期に、どのくらいの習熟度があれば合格する確率が高まるかといった多くの学習データの蓄積があります。そのデータ群を活用し、効率の良い学習ができる環境を整えているのです。
最後の3つ目は「スモールユニット方式」と呼ばれる完全オリジナル教材です。通常、50~60分程度の動画で勉強することが多いのですが、スモールユニット方式では全てのコンテンツがトピックごとに「ユニット番号」で紐付けられています。
そのため、トピックに該当するテキストページや問題演習をすぐに参照できます。また、それぞれのトピックはインプット(講義視聴)とアウトプット(問題演習)を合わせて20分単位で構成しています。これにより、スキマ時間を利用した学習が可能となり、誰でも無理なく学習を進められるのです。
当社にはもう1つ、TCJグローバル(東京中央日本語学院)という日本語学校があります。アジアや欧州、アフリカなど世界80カ国以上の学生が学び、500人以上のプロフェッショナルな日本語教師が質の高い授業を提供し、教師には女性やシニアなど多様性のある人材を揃えていることも特徴です。
私は前職である教育企業のベネッセで新規事業部門のプロジェクトリーダーを務めていたときに、国外の教育機関と仕事をする機会に恵まれました。そこで感じたことは日本人の言葉の壁でした。だからこそ、会計学という世界共通のビジネスの言葉を極めたグローバルに活躍できる人材を育成する企業である当社でグローバル人材づくりに携わりたいと思ったのです。
今後はより一層、世界標準を理解している人材が求められます。成長産業であればあるほど、その傾向は強まります。USCPAやMBAはキャリアの通過点に過ぎません。その先に〝ありたい自分"があるはずです。
そういった夢や希望を実現できるように、今後も当社は学習者にとって最適なメソッドとテクノロジーを組み合わせた学びと学びの活用支援のサービスを磨き上げていきます。