Neowinは5月13日(現地時間)、「A Windows, Mac Excel feature is being removed as it's too expensive for Microsoft to afford - Neowin」において、MicrosoftがExcelの組織データ型(Organization data types)を廃止すると伝えた。

2020年に導入された組織データ型だが、その使用率の低さと継続的な維持コストの高さが問題となり廃止が決定されたという(参考情報:Connect to your own data with more new data types in Excel | Microsoft 365 Blog)。

  • A Windows、Mac Excel feature is being removed as it's too expensive for Microsoft to afford - Neowin

    A Windows, Mac Excel feature is being removed as it's too expensive for Microsoft to afford - Neowin

Power BIユーザーに影響の恐れ

組織データ型は顧客の要望に応え開発された機能で、Microsoftは導入時に次のように述べている。

「独自のビジネスデータをデータ型として扱う機能を求めているという声をはっきりと聞きました。MicrosoftはPower BIチームと緊密に連携して、接続されたPower BIデータをデータ型としてExcelに提供しました」

顧客の要望で導入された機能だが、今回その使用率が低いとして廃止が発表された。Microsoftは、Microsoft 365 Admin CenterのメッセージID「MC1072405」において次のようにアナウンスしている。

「2025年7月31日をもって、Microsoft Excelの組織データ型を廃止します。この機能は使用率が低く、継続的な維持コストが高いです」

廃止により「データ」リボンの「データ型」ギャラリーから「組織」オプションが削除され、ユーザーは今後このオプションによる組織データ型への変換ができなくなる。

既存データは影響を受けないが、切り替えを推奨

組織データ型の廃止後、ブック内の既存データは維持されるが、更新はできなくなるとのこと。そのため更新を必要とする場合、データの切り替えが必要になるようだ。Microsoftは次のようにアナウンスし、データのインポートまたはアドインへの切り替えを推奨している。

「(組織データ型の)代わりに、Excelの「データ」リボンの「データの取得」→「Power BIからのインポート」機能に切り替えて、Power BIまたはアドインからデータをインポートし、組織のカスタムリッチエンティティを作成することを推奨します」

廃止の対象はWindowsデスクトップ版、Macデスクトップ版、Web版、iOS/Android版のExcel。企業は廃止予定日の2025年7月31日までに使用状況を把握して、切り替えておく必要があるだろう。