東日本電信電話(以下、NTT東日本)、Octa Robotics、東芝エレベータは1月20日、サービスロボットが自律的にフロア移動するソリューションの実現に向けた実証実験を1月21日より開始することを発表した。
NTT東日本は現在、実証・体感フィールドであるNTTe-City Labo(東京都 調布市 NTT中央研修センタ)において、さまざまなメーカーと連携しロボット展示やソリューション研究開発・実証を進めている。その一環として、ロボットと既設エレベーターを連携させた実証システムを構築しており、今後は機能と運用の両面におけるノウハウ蓄積と課題把握に取り組むという。エレベーターとロボットの連携ソリューションの社会実装を加速し、各種業務のさらなる効率化と省人化の実現を目指すとしている。
実証の背景と目的
日本国内においては労働者人口減少の影響などにより、建物・施設管理業務をはじめとしたサービス業において、人手作業を代替するロボットの普及が進みつつある。また、これらのロボットが自律的にフロア間を移動することで、少台数のロボットでもより広いエリアでサービス従事できることから、技術検討やユースケースの実証が進められる。
中でもエレベーターを利用したフロア移動については、既設エレベーターの多くが外部システムとの連携機能を具備していない上、複数メーカーのロボットや建物設備、ネットワークを含めたトータルでのシステム設計が課題とされる。
こうした課題に対しNTT東日本では、さまざまなメーカーとの連携によりNTTe-City Laboへロボットの展示を行うとともに、設備などとの連携を一元的に制御し管理するためのネットワーク環境およびロボット管理システムを含めたソリューションの研究開発・実証を進めている。
Octa Roboticsはロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)にてロボットと建物設備連携の標準ルール策定を推進しており、ロボットと建物設備(エレベーター、自動ドア、セキュリティ)の連携に特化したマルチベンダー型のインターフェースサービス(LCIサービス)を提供する。