気付けば2024年も残すところあとわずか。日本では首相が交代し、米国では次期大統領が決定した今年は、国政および各自治体でさまざまな選挙が行われ、注目を集めました。またスポーツ界ではパリ五輪が開催され、数々のメダリストが誕生。国内では20年ぶりとなる新紙幣が発行されたのも、1年を振り返るうえで欠かせない出来事です。

そんな2024年、テクノロジー業界でもさまざまな新技術の開発や新たな動きがありました。

そこでTECH+では、テクノロジーチャンネルの主要カテゴリで今年公開した記事のアクセス数をもとに、注目ランキングを作成しました。今回は、“半導体”カテゴリで2024年に注目を集めた記事トップ10をご紹介します。

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2025年の半導体業界はどうなる?

生成AIの急速な普及が印象的だった2024年。半導体市場においても、AIの活用に不可欠な先端半導体をはじめ、それらを持続可能な形で利用するためのデータセンタ・電力市場に向けたパワーデバイスの開発や利用が拡大しました。また半導体に対する関心の高まりはここ数年持続しており、ランキング上位には半導体製造装置などの半導体関連市場の動向を取り上げた記事が並ぶ結果となりました。

また2024年には、日本国内における大きな半導体関連トピックが続々と進展。2nm世代半導体の実現を目指し立ち上がったRapidus(ラピダス)は、1月に北海道千歳市の新事務所を開所すると、IBMをはじめとするさまざまな企業との連携を強化しており、10月にはセイコーエプソン千歳事業所の建屋の一部を借り受け、クリーンルームを有する研究開発拠点として開設しました。さらに12月には、ASMLの量産対応EUV装置を導入したことが発表されており、2025年内のパイロットライン稼働開始を見据えて準備が進められているといいます。

一方九州では、2月にTSMCの熊本工場「JASM」にて開所式が行われ、第2工場の建設に向けた動きも顕在化しています。これに合わせて九州での動きを活発化させる企業も増えており、日本全体に与える影響の大きさがうかがえます。なお同工場では、12月より量産が開始されたことが発表されており、現在建設計画が進む第2工場も含め、今後の動向が見逃せません。

日本における半導体産業の再興に向けて、とても重要な出来事が相次いで起こると予想される2025年は、どのような新技術が生まれてくるのか。弊誌では2025年も引き続き、最新の半導体業界ニュースを取り上げてまいります!