NTT東日本が提供する「ひかりクラウド スマートスタディ」は、手軽に導入可能なeラーニングサービス。ビデオや資料の配信をはじめ、ファイル共有、オンラインテストの実施、学習進捗の管理など多彩な機能がサポートされており、eラーニングだけでなく、情報共有やWeb会議にも活用することができる。

すでに多くの企業で導入され、累計利用ID数は30万を突破している「ひかりクラウド スマートスタディ」だが、今回は、本田技研工業(ホンダ) 四輪事業本部の内記氏に、同社におけるひかりクラウド スマートスタディの活用状況について聞いてみた。

  • 左から、本田技研工業 四輪事業本部 内記氏、東日本電信電話 ビジネス開発本部 CXビジネス部 村尾氏

コロナ禍を契機にeラーニングを導入

内記氏は、ホンダの四輪事業本部が2020年にひかりクラウド スマートスタディを本格導入する前から、栃木にある本田技術研究所で同サービスが使われていたと話す。ただし、同研究所での利用は暫定的で、領域もかなり限られていたという。

そうした中、2020年の新型コロナウイルス第1波の影響によって、ホンダが重要視する“三現主義”、つまり現場、現物、現実といったリアルをベースとした業務スタイルから大きく舵取りを変更しなければならなくなったと、内記氏は振り返る。

「対面で行う研修を重視していたのですが、コロナ禍を契機に、オンラインやeラーニングを活用した社内外のシステムを模索することになりました」(内記氏)

  • 「コロナ禍を契機にeラーニングの活用を模索するようになった」と話す内記氏

オンライン形式のeラーニングシステムはさまざまなベンダーから提供されているが、すでに本田技術研究所での導入例があったこと、さらに社内外の意見を集約した結果、ひかりクラウド スマートスタディの導入に踏み切ったという。

「特に、管理する際に工数をあまりかけなくても良いのが大きかったです。作業時間をかなり短縮できますし、費用対効果から見ても、ほかのサービスよりも優れていると思いました」(内記氏)

ひかりクラウド スマートスタディ導入で、空き時間に行動規範の学びが可能に

ホンダの四輪事業本部では、ひかりクラウド スマートスタディは主に「Honda行動規範」および、遵守すべき諸法令をまとめた「HCG(Honda Corporate Governance)」の周知活動に使用されている。「Honda行動規範」は、同社のホームページにも掲載されているが、同社で働く人間として、世界中のアソシエイトが忠実かつ誠実に行動する指針が示されている。そして、この「Honda行動規範」は、国内外の子会社を含むグループ全体で共有されており、「その中でのベクトル合わせが非常に重要」と内記氏は強調する。

「この行動指針はコンプライアンスやリスクマネジメントなどの細かい領域にもつながっていくものなので、まずはこの大本を理解してもらう必要があります。そのため、これを皆さんに同じレベル感、同じ目線で理解してもらうことが、重要な土台になるわけです」(内記氏)

ひかりクラウド スマートスタディが導入される以前は、四輪事業本部内の部門ごとに読み合わせなどをすることで「Honda行動規範」や「HCG」の周知が行われていた。それがひかりクラウド スマートスタディを活用することによって、わざわざ時間を合わせる必要がなくなり、各従業員が空き時間に同じ内容および同じデータを閲覧して、「より理解度を高められるような取り組みができたのが、ひかりクラウド スマートスタディを導入した最も大きなメリット」と内記氏は語った。

特に「行動規範」の周知は、グローバルの従業員に対して、毎年、必ず実施しなければならない取り組み。サステナビリティレポートや有価証券報告書などにも活動状況を記載することが義務となっているため、理解度の進捗などを測定できることもひかりクラウド スマートスタディの大きな強みになっているという。

「これまでは読み合わせをやって、受講した人にサインしてもらうような手間があったのですが、ひかりクラウド スマートスタディであれば、オンラインのログもとることができるので、管理が容易になりました」(内記氏)

アップデートでUIの刷新とWeb化を実現した「ひかりクラウド スマートスタディ」

そして、ひかりクラウド スマートスタディは2023年8月にアップデートが行われた。今回のアップデートは、「主にUIの刷新とWeb化がメイン」と説明する東日本電信電話 ビジネス開発本部 CXビジネス部の村尾氏。UIについては、サービスサイトと管理ユーザー画面を大きく刷新。Web化のポイントとしては、契約申込み・変更手続き、問い合わせ対応、Web会議への対応、そしてオンラインマニュアル化の4つが挙げられる。

「今回のアップデートでは、目に見えないところも含めて、非常に多くの項目数に対応しました。内部フローが変わったことによって、調整や確認に苦労しましたが、そのことが逆に、自分自身の理解を深めることになったのではないかと思っています」(村尾氏)

  • 「ひかりクラウド スマートスタディのアップデートの目玉はUIの刷新とWeb化」と話す村尾氏

今回のアップデートについて、内記氏は「かゆいところに手が届くような、本当に欲しかった機能が網羅されている」と歓迎している。現在、社内コンテンツを一新しているタイミングであるため、評価は時期尚早としつつも、「ひかりクラウド スマートスタディは、さまざまな分析や展開ができるがゆえに、操作面でわかりにくいところが多少あったのですが、それを軽減できるのであればありがたい」と高い期待を寄せる。

そのうえで、内記氏は「グラフなどビジュアル化の面が強化されれば」と今後のさらなるアップデートへのリクエストも忘れない。このリクエストに対し、「今回のバージョンアップでは間に合いませんでしたが、もちろん開発検討は進めています」と話す村尾氏。

加えて、管理画面とサポートツールの統合など、さらなるUIの刷新も検討しているとのことで、村尾氏は「ひかりクラウド スマートスタディの中だけでワンストップで操作できるようにすることによって、管理側の負担をさらに軽減する」という今後の開発方針を明かした。

多くのサービスの中からひかりクラウド スマートスタディを選択した当時、「NTT東日本さんの担当の方が一生懸命にサポートしてくださったのも大きかった」と、あらためて導入経緯を思い返す内記氏。インターネットが発達し、在宅でも地方でも、インターネット環境さえあれば仕事ができる社会になりつつある中、「人のつながりというものは、目に見えないがゆえに重要です」と振り返る。

「われわれは三現主義を大事にしているところから、いかに現場に足を運んでくれるかを、特に意識しています。NTT東日本さんには、導入当時からかなりフォローしていただいたのですが、担当が村尾さんに変わってからも、その手厚さは変わらず続いています。このことが、お付き合いしている大きなバックグラウンドになっていると思いますし、これからもうまくお付き合いさせていただければありがたいです」