QPS研究所は8月18日、米Rocket Lab(ロケット・ラボ)と小型SAR衛星「QPS-SAR 5号機(愛称:ツクヨミ-I)」の打ち上げに関する契約を締結したことを発表した。

QPS-SAR 5号機は当初、ヴァージン・オービットと契約し、2023年初頭の打ち上げを予定していたが、2023年1月に英国からの初打ち上げを目指したが失敗、その後、2023年4月に米国の連邦破産法第11条の適用申請を行い、同年5月より事業を停止していた。そのため、新たな打ち上げサービサーを探す必要が生じ、今回、新たにロケット・ラボとの契約を締結。今回のミッションや、QPS研究所の専用ロケットとして打ち上げられる予定だという。

この打ち上げミッションは、5号機の愛称であるツクヨミから、「The Moon God Awakens」と命名。打ち上げ場所はニュージーランド・マヒア半島にあるRocket Lab Launch Complex1で、打ち上げロケットはロケット・ラボの「Electron(エレクトロン)」、打ち上げ時期は2023年9月以降となる予定。衛星は傾斜軌道に投入される予定で、QPS研究所では、コンステレーションの2機目となる衛星で、かつ傾斜軌道に投入されることで、これからQPS-SARの力が目覚め、本領を発揮する時代が到来するという想いをミッション名に込めたと説明している。

なお、現在、QPS-SARは、1号機(イザナギ)、2号機(イザナミ)、6号機(アマテル-III)の3機が運用中となっている。ちなみにQPS研究所では、衛星ごとではなく、軌道事に愛称をつけており、太陽同期軌道には「アマテル」を、傾斜軌道には「ツクヨミ」としている。

  • 「QPS-SAR 5号機(ツクヨミ-I)」のイメージとミッションマーク

    「QPS-SAR 5号機(ツクヨミ-I)」のイメージとミッションマーク (C)QPS研究所