帝人ヘルスケアとNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は6月5日、HOT(Home Oxygen Therapy:在宅酸素療法)治療を受ける患者からの医療用酸素ボンベの注文電話を、AI(Artificial Intelligence:人工知能)による音声で自動応対するサービスを6月19日から開始することを発表した。

これにより、従来のオペレータによる応対に加えてNTT Comの「COTOHA Voice DX Premium」を活用したAIによる自動電話対応も利用して、帝人ヘルスケアはコンタクトセンターにおける電話対応の利便性が見込めるという。両社は利用者満足度のさらなる向上を目指すとしている。

  • AIによる自動電話対応サービスの概要

    AIによる自動電話対応サービスの概要

同サービスでは、電話でオペレータが対応するコンタクトセンター(平日9時~17時)に加えて、24時間365日対応可能なAIによる酸素ボンベの自動注文受付専用ダイヤルを新たに開設する。緊急時以外の注文であっても常時対応可能となるだけでなく、オペレータが対応するコンタクトセンターの待機時間を短縮でき、患者の利便性向上が期待できる。

HOTで治療を受ける患者は高齢者である場合が多く、Webアプリなどでの注文よりも電話での発注が大半だという。そこで、同サービスでは音声合成機能や意味意図解釈機能を活用して、実際のオペレータと電話で会話している感覚のまま注文できる特徴を持つとのことだ。

両社は、NTT ComのAI自動電話対応サービスと帝人ヘルスケアの顧客システムを連携させることで、AIによる受注電話の受付から発注業務までの一連の業務を自動化する。なお、同サービスは応対履歴を自動でテキストデータ化し顧客システムに記録を残す機能も搭載している。