「デジタル化の窓口」を運営するクリエイティブバンクは12月26日、全国の会社員・役員1,086名を対象に実施した「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査の結果を発表した。

「勤め先で導入したことのあるITサービス」を尋ねた質問では、第1位が「WEB会議システム」、第2位が「セキュリティソフト」、第3位が「勤怠管理システム」となったという。

  • 勤め先で導入したことのあるITサービス 引用:「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査

さらに「ITサービスの導入時期」について尋ねてみると、第2位のセキュリティソフトと第3位の勤怠管理システムついては「2020年3月以前に導入した」という回答が最も多く、セキュリティソフトが約7割、勤怠管理システムが約6割を占め、コロナ感染拡大前からデジタル化が進んでいたことが判明した。

一方で、第1位となったWEB会議システムは約3割が「2020年4月から2021年3月のコロナ第1波から第3波の時期に導入した」と回答し、この結果に対して同社は、コロナ感染拡大による外出制限などでリモートワークが導入がされるなど就労環境の変化に後押しされ、導入が進んだのではないかとの見方を示している。

  • ITサービスの導入時期 引用:「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査

次に「導入したことのあるITサービスについての満足度」については、どのサービスも満足度は高く、前述の導入済みITサービス上位3位については7割以上が「満足している」との回答している。しかし、「満足していない」と回答が多かった順で見ると第1位「ビジネスチャット」、第2位「顧客管理システム」、第3位「営業支援ツール」となっている。

  • 導入したことのあるITサービスについての満足度(サービス別) 引用:「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査

最も回答が多かった「ビジネスチャット」の結果をポジション別でみると、経営者の約4割弱が不満を抱いており、他のポジションが3割以下なのに比べ、経営者はこのサービスへの不満度が高いことが判明。経営者の視点では、ITサービスを導入しても「機能が足りない」「コストが高い」という点で不満が出やすいことが分かった。

  • 導入したことのあるITサービスについての満足度(ポジション別) 引用:「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査

経営者だけでなく、全体の回答からリプレイス検討状況をみると、約4割が検討状況について回答がある結果になり、さらに「解約検討しているがリプレイスはしない予定の製品がある」「解約したがリプレイスはしていない製品がある」と合わせて10.2%が「リプレイスをしない」という結果になっている。

最後に「ウィズコロナ、アフターコロナにおいて今後使ってみたいITサービス」について尋ねたところ、人気順位は第1位「WEB会議システム」、第2位「ビジネスチャット」、第3位「グループウェア」となったものの、「ウィズコロナ、アフターコロナにおいて特に強化したいと思う点」に尋ねたところ、第1位「セキュリティの強化」、第2位「人材の増強」、第3位「社内コミュニケーション」という結果になったという。働き方の多様性が声高に叫ばれた2022年だからこそ、「就労場所に関わらず、セキュリティの高いスムーズな連絡を取れる環境」がより一層求められ、本当に必要なITサービスの精査の時代に突入していることが反映される結果となっている。

  • ウィズコロナ、アフターコロナにおいて今後使ってみたいITサービス 引用:「ITサービス導入状況」に関するアンケート調査