TSMCが建設を進めており、2024年にも5nmプロセスで稼働させる予定の米アリゾナ州フェニックス市で300mmファブ(Fab21、生産能力2万枚/月)の隣接地に2棟目となる300mmファブを建設することを計画していると、聯合新聞網など複数の台湾メディアが報じている。

それによると、2棟目は2026年に3nmプロセス(あるいは5/3nmプロセス混流、生産能力4万枚/月)で生産を開始する可能性があるという。

台湾政府は、最先端技術の域外移転を認めない方針を貫いているが、2026年には、最先端プロセスは2nmとなっている見込みであり、1世代前となる3nmプロセスの米国への持ち出しは許可が下りる可能性が高いと台湾の半導体業界関係者は見ている。TSMCは、いつものことながら、業界の噂にはコメントしないとしている。

なお、TSMCのアリゾナ工場(Fab21)は2022年12月上旬に最初の製造装置を搬入する記念式典を開催する予定で、劉徳音(Mark Liu)董事長が訪米するほか、バイデン大統領はじめ米国政府首脳多数も出席する予定だという。Applied Materialsや東京エレクトロンなど、世界中のサプライヤの幹部も多数招かれる見込みで、TSMCはその場でアリゾナにおける今後の投資計画の発表を行う可能性が高いと業界関係者は見ている。