伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は9月6日、AIのデータ分析技術を利用して材料開発のための環境構築を支援するサービス「MI Success Lab」の提供を発表した。同社は今後、新材料の研究開発を行う医薬品・素材などの分野の企業を中心にサービスを展開していく予定だ。

同サービスは、ITを活用して新材料を探索するMI(マテリアルズ・インフォマティクス)を企業が実施するうえで必要な環境の構築を目的としたサービスとなる。医薬品、合金や繊維といった素材や材料などを開発する各企業の事業に応じた分析エンジンを構築することで、MIの導入と内製化をサポートする。

  • 「MI Success Lab」を利用して材料開発環境を構築する際のスケジュール例

    「MI Success Lab」を利用して材料開発環境を構築する際のスケジュール例

例えば、材料開発の過去の実験データにおける原材料の配合比、配合時の温度や圧力、また、耐久性や耐熱性などの生成された材料の性能をAIが学習して企業固有の分析エンジンを構築する。

加えて、入力データの整形や分析エンジンの設計・作成、結果の評価を含めたMIプロセス全体のトレーニング、マニュアルの作成、質疑応答などのトータルなサービスを提供する。同社は今後、企業におけるMI環境構築をトータルにサポートするため、同サービスと併せて材料のデータベースプラットフォームや研究ポータルなどのソリューションも提供していくという。