MacRumorsは8月3日(米国時間)、「Apple Plans iPhone-to-Windows Copy and Paste in EU After Microsoft Request - MacRumors」において、AppleがiPhoneとWindows PC間のコピー&ペースト機能の開発計画を示したと伝えた。
この機能追加は欧州連合(EU: European Union)のデジタル市場法(DMA: Digital Markets Act)が定める相互運用性要請システムをMicrosoftが利用したもの。Appleは2026年3月に要請の評価を開始し、6月には実装計画を公表した。現在は開発段階にあり、一般提供は2028年以降になる見込みだ。
Microsoftの要請を受けAppleが実装へ
Microsoftは、現在のiOSではクリップボード同期に制限があるとして、Appleに相互運用性の改善を要請した。
Microsoftはアプリに課せられたクリップボードの制限により、iPhoneからWindows PCやその他のデバイスへのクリップボードの継続的な同期がバックグラウンドで妨げられていると主張。次の相互運用のユースケースに対応するように要請した。
- iPhoneのテキストやその他の対応コンテンツをコピーし、Windows PCに直接貼り付けること、その逆も可能とする
- アプリのフォアグラウンド起動や、転送の開始に明示的な操作の繰り返しを行うことなく、一般的な生産性向上ワークフローを実行できる
- クリップボードの同期をアプリの手動操作ではなく、軽量で継続的な機能として利用できる
この要請に対しAppleは、ペアリングしたWindows PCなどにアイテムの共有を可能にするソリューションの開発を提案。具体的には、iOS 26.5で実装した他社製ウエアラブルデバイス向けの通知機能と同様のソリューションを提供したい考えだ。
機能が実現した場合、利用者はペアリングされたデバイスごとに、初回のみ共有許可を与える必要がある。アプリの開発者(Microsoft)は、その実装にAppleのデバイス連携用フレームワーク「AccessorySetupKit」の採用が必要となる。
一般提供は2028年以降の見込み
Appleは現在、実装計画を公表した段階で、機能はまだ開発中だ。
Apple製品同士では、iOSとmacOS間でコピー&ペーストを共有できるUniversal Clipboardがすでに利用可能だ。一方で、Windows PCなど他社製品間では同様の仕組みを提供していない。
Appleは、今回の提案内容の実装には大規模な技術開発が必要と説明しており、開発完了時期を2027年秋ごろとしている。また、開発後にベータ版で検証を実施する予定のため、一般利用者への提供は2028年初頭が見込まれている。
現時点ではEU向けに提供される見通しだ。ただし、Appleは過去、デジタル市場法の要請で整備した機能の一部を世界各国へ展開した実績がある。このため、新機能の最終的な提供範囲はAppleの決断次第と言える。
