ジェーシービー(JCB)、JP GAMES、富士通は8月23日、メタバースやゲーム世界におけるデジタルデータの安全な流通・販売に向けた共同プロジェクトを開始すると発表した。同プロジェクトでは、デジタルデータの発行や所有などの権利関係が明確化され、だれもが安全・安心に活用できるモデルの構築に向けた検証を8月23日から1年間実施する。

  • 共同プロジェクトで検証するモデルの全体像

    共同プロジェクトで検証するモデルの全体像

プロジェクトで検証するモデルは、JCBとJP GAMESが共同で提供するメタバース基盤に、富士通独自のデジタル署名技術「ハッシュチェーン型集約署名」を利用して構築する。具体的には、以下の検証を行う。

  • メタバースやゲーム世界で発行されたデジタルデータに対し、デジタル署名を発行・検証可能とする「デジタル登記所TM」に関するビジネスモデル
  • JCBの提供する本人確認機能および決済機能と連携し、取引で発生し得る不利益からユーザーを保護する技術
  • 富士通独自のデジタル署名技術を用いた、未成年や高齢者なども安全・安心に利用できる機能の実装
  • 将来的に、既存のNFT市場などとの接続を可能とするインターオペラビリティ(相互運用性・相互接続性)の確保

同モデルでは、メタバースにおけるデジタルデータの権利関係の明確化だけでなく、取引やデジタルデータそのものの信頼性の担保、公証性・監査性の付加も可能だという。なお、同モデルは、JP GAMESが開発中のコンソールゲームにも活用する予定だ。