セールスフォース・ジャパンは6月20日、九州観光機構、JTBと共に、九州における「魅力ある観光地域づくり」や「誘客推進」に貢献するため、観光DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、地域事業者のデジタルビジネスの支援や九州ファンの獲得、リピーター化に向けて観光客一人ひとりに寄り添える仕組みづくりを実現し、持続可能な九州経済の発展に繋げることを目的として、包括連携協定を締結したことを発表した。

3社は、デジタル化に関する知識の習得と組織課題の顕在化を図り、プロモーション・市場分析・会員サービス・事業運営などの効率化を目指すことを目的に、2021年6月~12月の期間で全6回にわたる3社連携の「観光DX推進ミーティング」を実施した。

この取り組みを通じて、九州を訪れる観光客の利便性向上と、観光関連事業者のマーケティング支援などによる九州観光の活性化・スマート化に向け、さらなる観光DXの取組みを加速化すべく包括連携協定の締結に至ったという。

今回の連携を通じて、デジタルの活用による観光客の満足度向上、観光関連事業者へのデータ利活用支援などにより、九州や各地域の観光素材の人気ランキング化など、地域の魅力を高め、リピーターを中心とした交流人口増加による九州経済の活性化を目指す「観光DXによる魅力ある観光地域づくり」を実現していきたい考え。

  • 観光DXによる魅力ある観光地域づくりの概要

連携の下、「九州の課題の抽出と効果的なマーケティング・情報を活かしたイベントの創出」「九州観光機構の実施事業のデータ蓄積と活用戦略の策定」「九州観光プラットフォーム『地域共創基盤』の導入」「観光DX推進に関する実証事業の合同実施」「DXアドバイザーの設置」「九州観光DX戦略立案」「デジタル活用人材育成と教育システムの構築」が行われる。

また、同協定に基づき、1年目にJTBとSalesforceは、Salesforce Service CloudやTableauなどを導入して地域DMO、運輸局、観光事業者との情報連携を効率的に行うほか、同機構の会員企業との相互利用可能なシステム環境を整備し、各地域の観光DXのモデルとなる「九州観光プラットフォーム」を構築するという。

その後、九州観光機構は、保有する各種事業データを収集、九州観光プラットフォームに蓄積し、並行して、DXの推進体制作り、学習支援、専門家派遣、観光庁事業の取組み、会員組織との連携を進めていく方針。

  • 九州の観光DXの事業発展イメージ