三菱重工業は13日、三菱重工機械システム、仏スタンレーロボティクスと共に国内商業施設では初になるという"自動バレーパーキング"の実証試験を開始したことを発表した。

バレーパーキング(Valet parking service)は、ホテルなどで見かけるポーターが車の駐車を代わり行うサービスを指すが、これを商業施設においてロボットで自動化しようとするもので、入庫時は商業施設の特定エリア「バース」に"乗り捨て感覚"で駐車、ロボットが効率的にロボット駐車エリアに自動搬送。出庫時は、スマホアプリで予約すると指定時間にバースに車両を運搬する。実現すれば、雨の日に買い物荷物を抱えながら、駐車スペースを探すような煩わしさからも解放されるというわけだ。

  • 実証実験される自動バレーパーキングのコンセプト(同社資料より)

    実証実験される自動バレーパーキングのコンセプト(同社資料より)

車両搬送用AGV(Automated Guided Vehicle)には仏ベンチャー企業のスタンレーロボティクス社(Stanley Robotics)のロボット"Stan"が活用され、自律で車両の下に潜り込み、車体を持ち上げる形で搬送する。2018年にリヨン空港の駐車場で初導入され、英国ガトウィック空港駐車場でも導入されるなど実績を重ねているが、日本国内の商業施設への導入は初の試みになる。実証実験は、三菱地所グループの協力の下、三菱地所・サイモンが開発・運営するアウトレットモール「酒々井プレミアム・アウトレット」で13日から開始されている。

  • 仏スタンレーロボティクス(Stanley Robotics)社製のAGVロボット「Stan」(同社資料より)

    仏スタンレーロボティクス(Stanley Robotics)社製のAGVロボット「Stan」(同社資料より)