パナソニック エレクトリックワークス社(パナソニックEW)は6月8日、マンション管理会社向けに業務の効率化・省人化を目的とした管理IoT化サービスである「モバカン」を2022年10月に首都圏エリアを対象に提供開始し、2023年度以降に順次サービスエリアを拡大すると発表した。

新サービスは、物件別ダッシュボード(管理画面)と、各住戸に設置したインターホンや管理会社のモバイル端末、スマートキーボックスを連携させることで、管理業務を効率化するというもの。

住民へのお知らせ配信や共用施設の利用申請受付、メンテナンス業者への鍵受け渡しなどの業務の遠隔対応など効率化をサポートし、現場対応の負荷を軽減する。また住民は、配信情報の閲覧や利用申請などが随時可能なため、利便性が向上するとしている。

同サービスの特徴として同社は、管理会社のフロントマンの在宅ワークが可能、メンテナンス業者向けの遠隔鍵貸出機能による現場対応業務の軽減、使い勝手向上や対応の迅速化による住民の満足度向上の3点を挙げる。

  • マンション管理のIoT化

管理会社のフロントマンと住民やメンテナンス業者などとのコミュニケーションは現在、電話・FAX・郵送などアナログな手法がメインだが、同サービスではダッシュボードによる遠隔管理が可能なため、フロントマンも在宅勤務などフレキシブルな働き方が選択できる。

  • 遠隔鍵貸出機能

メンテナンス業者がマンションを訪問する際に、同サービスでは共用部にクマヒラ製のスマートキーボックスを設置して鍵の管理を無人化するため、メンテナンス業者だけが知ることのできる暗証番号により鍵の貸し出し・返却が可能になるとのこと。また、エントランスも専用の暗証番号を入力することで解錠できるとしている。

  • 使い勝手向上と対応の迅速化

住民の満足度向上に関して、住民は各住戸に設置されたインターホンにより管理組合の議事録や掲示物を随時確認できるとのこと。また、ゲストルームなどの共用施設をインターホンから予約可能であり、鍵が必要な共用施設もスマートキーボックスから住民自身で鍵の持ち出しや返却ができるため、管理員がいない時間帯にも施設を利用可能という。