TSMCがシンガポール政府の誘致を受け、シンガポール国内に数十億ドルを投じて300mmウェハ対応の半導体製造工場を建設することを検討している模様だと台湾、米国、およびシンガポールの複数のメディアが報じている。

シンガポールのLee Hsien Loong(リー・シェンロン)首相による同国経済開発庁(EDB)へのTSMCを誘致するようにとの指示を受け、同庁が優遇条件などをTSMCに提示した模様であるという。

シンガポール政府とTSMCが合意に達すれば、TSMCは同国内に300mmファブを建設し、28nmおよび7nmプロセスで車載半導体中心に製造受託業務を行うと台湾およびシンガポールの半導体業界関係者は見ている。TSMCは、「すべての可能性を排除せず検討しているが、現在、シンガポールに関して具体化した計画はない」といつもながらのコメントを出している。TSMCは、熊本進出を公式発表するまでもまったく同じコメントを繰り返していた。