TSMCが5月10日付で2023年1月から製造受託費を全面的に引き上げることを顧客に通知したと台湾の複数のメディアが報じている。

複数のファブレスIC設計会社が平均6%の値上げ通知を受け取ったことを台湾の各メディアが確認したとしているが、TSMC自身は、この種の個別の顧客あて情報に関してコメントしないとしている。

TSMCは、2021年にもマチュアプロセスを最大20%、先進プロセスについても7〜10%ほどの値上げを実施したとされており、今回の通達はそれに続く値上げとなる。マチュアプロセスについては8%の値上げ、先進プロセスについては5%の値上げという通知を受けたという顧客(ファブレスIC設計会社)や、同業他社の価格より低いマチュアプロセスのみ値上げし、先進プロセスの価格は変更していないという通知を受けた顧客もいるとされており、顧客ごとに生産委託している製品の種類が異なっていることもあり、値上げ幅も顧客ごとに異なっている可能性があるとみられる。