NTTアーバンソリューションズ、NTTファシリティーズ、NTT都市開発、NTTコミュニケーションズ、アズビル、ダイキンの6社は4月20日、カーボンニュートラルの実現に向けて、空調制御に関する協業契約を締結したことを発表した。

6社は同契約に基づいて、各社が持つ空調制御に関する技術や知見を掛け合わせ、新築または既存を問わずあらゆるビルや施設にスムーズに導入できる空調制御の「GX(グリーントランスフォーメーション)ソリューション」の確立を目指す。オフィスビルをはじめとする大型施設の二酸化炭素排出量を削減し、社会全体のカーボンニュートラルへ貢献する狙いがあるという。

  • GXソリューションのイメージ

一般的なオフィスにおいてはエネルギー消費量の約半分を空調が占めており、多くのビルにとっては空調の省エネルギー化が、カーボンニュートラルの実現のために必要な施策だという。新築のビルでは省エネルギー性能が高い空調設備が導入されやすい一方で、既存のビルにおいては設備更改コストなどの問題から省エネルギー性能が劣る空調設備の運用が続けられやすい。

こうした背景を受けて6社は、新築および既存を問わずビルに導入可能なGXソリューションの確立を目的として同協業に至ったとしている。GXソリューションの確立に向けて、人流や快適性、エネルギーの予測に基づいて空調運転シナリオを算出し自動制御を行うAI(Artificial Intelligence:人工知能)の構築を目指す。また、早期の社会実装に向けてさまざまなリソースを持つパートナー企業との取り組みの拡大を推進する。

さらなる取り組みとして、NTTグループが保有する新設および既存ビルへのGXソリューションの導入に加えて、同グループ外の企業が保有する全国の大規模ビルを対象におよそ1万棟への展開を目指す予定だ。