NECファシリティーズは3月29日、工場施設運営の一括アウトソーシング事業における自社人材の採用と育成強化を発表した。同社は施設管理実務に必要とされる知識や課題解決能力を有する「ハイスキル人財」の採用活動の多様化、ハイスキル人財育成体系の再構築、資格取得に対するインセンティブ制度の強化を4月より実施していく。

同社は、「工場の稼働を止めないため、高い精度で工場の各種設備を制御できる人」をハイスキル人財と定義し、事業拡大を担う重要な役割と位置づけている。

国内では少子高齢化の進展や国内への工場回帰による人的リソース不足の影響により、製造業においては自前で工場施設を運営することが困難になり、アウトソーシングニーズが拡大しているという。同社は、工場施設運営のアウトソーシングニーズに対応すべく、今回の施策を決定した。

新卒採用については、高卒から大卒(院卒含む)まで採用規模を拡大する。また、キャリア採用については、ダイレクトリクルーティングを含めたエージェントの活用やリファラル採用を含めて、2022年度から2025年まで継続的に年間100名以上(2021年度比約2倍)の採用を予定している。

OJT教育も見直す。4月からは、ベストプラクティスとして認められた拠点のOJTを基に、全社ハイスキル人財育成体系を構築する。

また、これまで難関資格取得を促進する支援策も拡充する。これまで同社は、資格取得のための予備校費用の会社負担、資格取得時の最大5万円の報奨金支給、保有資格の難易度に応じた最大3万円の月額手当支給など、支援を拡充してきた。2020年度からは施設管理系を中心に対象資格の幅を広げてきており、4月には対象資格が47種類に拡大する。