NTTドコモは2月9日、災害時などの携帯電話サービスエリアの早期復旧を目的に、ドローンを活用した中継局の運用を全国で開始することを発表した。

  • 運用イメージ(左) ドローンを活用した中継局(右)

ドローンに専用の小型中継局を搭載し、周辺のドコモの基地局電波を上空で捉えて中継することで、臨時のエリアを形成する。従来の移動基地局車などと比較して可搬性に優れ、現場到着から約1時間で運用を開始することが可能という。河川や道路沿い、山間部などでの利用を想定している。

  • 想定される利用シーン

ドコモは2017年から「ドローン中継局」の導入に向けた実証実験などを実施してきた。災害時などで、係留するドローンでの中継局の運用を可能とする2020年6月の電波法令の改正を受け、一部地域への配備や飛行訓練を進めてきた。

飛行訓練に加え、電波法令改正後は、商用の無線局免許を取得し、災害対応時のエリア復旧を想定した訓練も実施。そして今回、全国主要保守拠点への配備および運用習熟が進んだことから、全国での運用を開始するとのことだ。

  • 運用開始に向けた訓練模様