インターネットイニシアティブ(IIJ) 代表取締役社長 勝栄二郎氏は、2021年の年頭所感を発表した。

新年明けましておめでとうございます。

昨年の当社業績は、当初の見通しを上回り、好調に推移することができました。これは変化を続けるこの世の中において、情報通信技術の必要性を社会が実感していることのひとつの現れだと認識しています。

日本・世界は、新型コロナウイルス感染症の流行によって、経済・社会・政治などあらゆる分野において大変革期を迎えています。そして、それもまだ進行中です。経済活動が大幅に制約され、人と人との接触が制限されることで、経済・社会構造に変化がもたらされてきました。

コロナ禍の終息時期は未だはっきりしていませんが、近い将来を思い描くと確実に言えることがあります。それは未来の先取りが起こるということです。コロナ禍を経験した我々が迎える2021年は、コロナ禍が無かった場合の2030年に相当するものになるでしょう。

私たちのIT業界においても、変化は着実に進んでいきます。ひとつの例はIoT(Internet of Things)化の加速です。すなわち、すべてのものがインターネットにつながり、すべてのものがインターネットの上に構築されることになりました。そうしてすべてのデータがインターネット上に保存されるようになった先には、如何にしてそのデータを活用していくかに焦点が移ってきております。社会全体として、デジタル化が加速しています。

IIJは創業以来インターネットサービスに取り組み続け、その価値や品質を向上させ、洗練させてきました。日々技術革新が進んでおり、創業当時に志したような、インターネットが社会インフラとなる時代を迎えています。

これまでIIJは社名の通りインターネットの分野でイニシアティブをとってきました。これからも社名を体現し続けられるように、クラウドやセキュリティ、IoT、第5世代移動体通信(5G)、フィンテック、動画配信など、時代が求める技術にも継続的に取り組み、インターネット及びその関連システムを支えながら、更なる技術革新を推し進めていくことで社会への貢献を続けてまいります。