シスコシステムズは10月8日、東京都が超高速モバイルインターネット網の構築を推進する「TOKYO Data Highway基本戦略」に位置付けられているスマートポール先行・試行設置の協力事業者の選定を受け、2020年11月から実証実験を開始すると発表した。

スマートポールの設置イメージ

スマートポールは、5G(第5世代移動通信システム)アンテナ基地局やWi-Fiを必須機能とし、双方向サイネージや各種センサーなどを搭載した多機能ポールであり、新しい地域サービスに資するインフラとして利用が期待されている。

東京都は、西新宿エリアを重点整備エリアの1つに位置付け、スマートポールを早期に先行・試行設置してその課題の把握及び検証を行うことで、都内全域への展開を目指している。

また東京都はTOKYO Data Highway構想の下で、諸外国の主要都市と同等以上の最先端の情報通信網整備が東京でも不可欠との判断から、スマートポールの先行・試行設置を行っている。

同社は、世界各国での多数のスマートシティ参画で得た知見に基づき、5G及びWi-Fi 6を中心とし、ビジュアルなインターフェースを全面に使用してインタラクティブに情報提供する構想、技術、ソリューションを提案し、9月28日に協力事業者としての選定を受けた。

スマートポールに関して、高速通信インフラとしての用途に加えて、デジタルによる新しい利用者体験や都市運営のあり方を検証して都民や来街者向けサービスインフラとしての将来像の提起を目的に、実証実験を行うとしている。

実証実験の主なポイントは、以下の7点。

1.「TOKYO Data Highway」構築に向けたネットワークインフラ構成の検証
2.双方向の特性を使用した新たな利用者向けサービス提供の可能性の検証
3.環境センサー及び人流センサーのデータを都市OSに連携・可視化することによる都市運営デジタル化の検証
4.本格展開時における各種データソースやサービスとの統合手法の確立
5.新サービス導入効果測定の基礎となるデータの収集と可視化
6.非常事態発生時の対応レスポンス短縮効果の検証
7.東京都にとって最適なスマートポール開発に向けた、各機能の有用性の検証

  • 搭載機能

今回、同社が日本で開発したスマートポールの概要は以下の通り。

・同社によると、日本で初めて5Gと双方向サイネージを組み合わせた総合スマートポールであり、世界でも類を見ない設計
・ビデオ会議システムと動画一斉配信機能により、効率的かつ状況に応じたきめ細かい双方向コミュニケーションが可能(コンシェルジェサービス、災害時の現地状況把握・誘導などでの利用を想定)
・同社製のネットワーク及びコミュニケーション製品を中心とした機器をあらかじめ組み込み、ソフトウェアの更新によって多様な新サービスを実装可能

主な搭載機能は、5Gアンテナ基地局、Wi-Fi 6アクセスポイント、環境センサー、人流解析カメラ、双方向デジタルサイネージ、ビデオ会議システム、デジタルメディアプレーヤー(動画一斉配信)、都市OS連携、エッジコンピュータ搭載統合型ルーター、クラウド管理型スイッチ。

今後は設置場所の調査及び工事を経て、2020年11月中に竣工・稼働の予定としている。